PiPi's World 投稿小説

媚薬の罠
官能リレー小説 - レイプ

の最初へ
 990
 992
の最後へ

媚薬の罠 992

檜垣隆史が直接関係していない疱瘡神の隠(おぬ)の3人組や聖戦シャングリ・ラの世界からやってきた巫女の鬼っ子ちゃんなどもいる。触手ちゃんは黒崎孝義は聖戦シャングリ・ラというゲームを知らないのに、また身体の中にいて話しかけてくる人面瘡の言い伝えの事例のように、パパと甘えてくれる触手の娘ができた。戦戦シャングリ・ラの魔物娘のような話だと、エロマンガ家のメイプルシロップこと緒川翠は触手ちゃんの話を檜垣隆史から聞き出して思った。
幻想界から再構成されて現実の世界が影響を受けて変化し続けているのは、最近になって始まったことではない。
エロマンガ家のメイプルシロップこと緒川翠は、レズビアンの女性たちを、編集者たちの隙を見つけては描き続けている。その情熱は現実の世界のレズビアンの恋人たち、例えば北条真凛と時坂静、藤井茉莉と水越ユイの他にもパートナーに同性である女性を選ぶ人たちの恋愛の情熱とも、幻想界を通じてつながっているともいえる。
触手ちゃんは、愛情を檜垣隆史や幽霊の小西さんと出会うことで、性行為以外でも人へ伝えることができるのを学んだばかりである。
性行為が愛情の証と信じられる人たちと他の行動に愛情を求める人たちもいる。愛情を信じられなくなり、また世界を愛せなくなっている人たちは、まるで皮膚が剥がれ落ちるように、自ら命を絶っていく。自己犠牲という思考が、愛情の証を自ら命を絶ってでも世界に残そうとする最後の生のあがきだとするなら、衰弱して剥がれ落ちるように自らの死を選択することで、生きるという連続性や心の変化を断絶する人たちがいる。だが、その死すら許されずに、幽霊となってしまい、心だけとなって生き続けている人もいる。
世界は美しくもあり、また同時に残酷でもある。
黒崎孝義が、幻覚触手の力で人との関わりを持った。それは、黒崎孝義というひとりだけで与えられた力ではない。黒崎孝義が会ったことのない人たちが、欲望のままに生きている人たちの想像力の影響で、世界が変容し続けているからである。黒崎孝義のぺニスを触手ちゃんが愛撫した変化は、自慰の道具としてのアダルトグッズの知識を、自称セレブの女性クライアントの女性がインターネットの通販サイトで見て知っていたので、自分は生きたオナホールだと思い浮かべたことで、触手ちゃんはぺニスを包む知識や発想を得た。
触手=疑似ぺニスという発想から、触手=疑似ヴァギナ、疑似的な口唇や舌と、クライアントの女性たちの淫らな妄想の要求に合わせて変化していった。
だが、さらに変化して、人型の幼女の姿になった。
黒崎孝義の心で触手=娘という認識と同時に、藤崎柚希のことを触手ちゃんは「ママ」、自分は「パパ」と呼ばれ、檜垣隆史がさらに性的な関係ではない「お友達」という関わりを持ち込んだ。触手=性的な道具という考えが破壊され、擬人化の再構成が起きたのである。
黒崎孝義の人との関わりや気持ちの変化が、触手ちゃんの変化としてあらわれているともいえるだろう。
他人との関わりが苦手だった黒崎孝義という男性は、触手ちゃんと一緒に心のなかで変化している。ドラッグの悪循環に陥った孤独な黒崎孝義と、触手ちゃんと一緒に人との関わりのなかで生きる黒崎孝義は、同じ人だが差異がある。
卵の殻から抜け出して、ひよこになれたのかもしれない。
差異から差異への変化は、年齢や性別には関係なく変化し続ける。人は想像力や心がある限り、世界と一緒に変化し続けている。
幻想界は変化することができない世界。あらゆる情報が蓄積され漂っているが、それは破片であり、創造される時までは姿や形を与えられることすらない。
始まりにして終焉の世界。
無意識として、また世界卵として、あらゆる呼ばれかたをされている。その秘密を人はいろいろな表現で伝えている。

SNSでこの小説を紹介

レイプの他のリレー小説

こちらから小説を探す