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媚薬の罠
官能リレー小説 - レイプ

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媚薬の罠 989

刷り込みされた常識や思い込みから解放するのは、なかなか時間がかかる。また本人が変わろうという気持ちがしっかりとないと難しい。
洗脳されやすい人が持つ常識や思い込みを利用して再洗脳するほうが、洗脳されていることから解放するよりもたやすい。

「聖華は、檜垣家の愛妾になれって父親の征一郎から言われているはずだよな」
「ええ、そうです。でも、好きでもない人の、それも入籍しない愛人になるなんて、嫌です」
「それで、他に好きな女性がいる男性を陥れるみたいな手段で奪うのはちがうだろう。狙った男性が優柔不断で、つきあっている相手に問題があって、聖華に目移りしているなら話は別だけど」
「陥れるなんて言い方をされたくありません。檜垣様、恋は戦争、愛情が強いほうが勝つのでしょう?」

鷺原聖華が檜垣家の愛妾となるのを拒むために、何か方法はないかと考えているタイミングで、黒崎孝義を見つけたことがわかった。
黒崎孝義は安定した収入を自分の特技で得たい。聖華は親の決めた理不尽な縁談をぶち壊したい。
処女の箱入り娘のお嬢様の想像した幻覚触手プレイは、他のクライアントの女性たち以上に黒崎孝義には退屈だった。その分だけ、つながりの切断の苦痛は軽かった。苦痛は少なく報酬は同じ。黒崎孝義にとっては悪くない客だった。
婚約者候補にしようと、聖華は黒崎孝義に交際を申し入れた。黒崎孝義は拒否した。
性的な快感を与えるのを仕事としている黒崎孝義と、性愛の経験のない聖華との認識のちがいがある。
他のクライアントの女性たちは性愛の経験だけでなく性的な快感をストレス発散の手段にするぐらいすさんでいるが、聖華はそうではない。そのまま、黒崎孝義に惚れてしまい、檜垣隆史から、聖華や聖華のとりまきの女性たちとは一切関わらないとふられた直後も、聖華の初心な性的な快感に対しての思い込みは変わっていない。
隆史はすれっからしのセックスを遊びにしか思っていない考え方よりかは、初心な気持ちのほうがましだと思っている。檜垣家は莫大な資産があり、その檜垣家の当主は、気に入った女性を財力で愛人にして弄ぶ下劣でふしだらな品性の人間という思い込みは、檜垣隆史と初めて会った時に、自称セレブのとりまきの女性たちと比べて、海外の富裕層の人たちに隆史は近いと感じて聖華の気持ちのなかで緩和されている。
隆史が父親の征一郎から命じられている檜垣家への縁談の話を持ち出したので、聖華としては、やはり檜垣家の当主は品性の卑しい人間なのかもという考えがチラッと脳裏をかすめた。

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