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媚薬の罠
官能リレー小説 - レイプ

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媚薬の罠 979

拒絶や否定をされたことがあまりない人は、強烈な驚きなだけではなく、思いがけない対応をされた理由を理解するために考える。そして、自分の考え方や行動が相手に不快な思いをさせてしまったと感じて、謝罪したり誤解を解きたいと思う人もいる。黒崎孝義の拒絶に対して、鷺原聖華はお詫びとして何かをしなければならないと感じた。強迫観念とは、何かをしなければならないという心の動きである。洗脳された人が陥りがちな、相手に好意を抱く状況に聖華が陥ったのは、黒崎孝義の譲歩の態度にも影響されている。完全な拒絶から、クライアントの代表として黒崎孝義に認められていると聖華は感じたからである。
黒崎孝義にしてみれば、クライアントから性的暴行を受けたなど被害届を警察に出されたり、裁判を起こされたら勝ち目はないので、何か不手際があった時、聖華にクライアントをうまくなだめてもらおうと考えただけなのである。
聖華のとりまきの女性たちは、黒崎孝義に威厳を感じてはいないが、鷺原家の財力には権威を感じている。権威を前にすると思考が停止してしまい、また人間関係を壊したくないと考えて、疑いなくまわりの人たちの意見や行動に従ってしまう人もいる。
そして、希少性。クライアントの女性たちは、黒崎孝義を貴重な希少性がある存在と感じている。
幻覚触手プレイの快感を与えてくれる存在は、黒崎孝義しかいない。限定品に価値を感じるように、黒崎孝義を特別な人物だと思った。
黒崎孝義にはクライアントの女性たちを洗脳(マインドコントロール)している自覚はない。
しかし、結果として、幻覚触手プレイに依存させ、洗脳したのと同じように、自主的に黒崎孝義が望む行動をクライアントの女性たちにさせている。

洗脳するターゲットを孤立させる。洗脳したいターゲットと、外界の接触を断絶させる。
家族であれば家庭から出さない、企業や団体であれば薄暗い一室に閉じ込めるなどターゲットが余計な情報を得られない状態を作る。
相談相手がおらず、情報を得ることができない環境に置いてターゲットはどんどん精神的に不安定な状態になる。
ターゲットから思考能力を奪う。ターゲットの言動すべてを否定することで、自己否定を始め無力感や無気力な状態になるように追い込む。
「役に立たない」
「存在している必要がない」
など、存在を否定されることでターゲットは自己否定を始め、相手からの要求を無条件で受け止めるような心身状態に陥る。
ターゲットに二元化を意識づけながら要求を選ぶよう誘導する。判断力と気力が低下したターゲットに、現在の状況から脱却するための最善の方法として、洗脳側の目的(多額の寄付や団体への加入など)を織り交ぜた選択肢を提示する。洗脳側の目的にあった選択肢が、本人や周囲のためである最善の方法であることを印象づけ、その選択肢を選ぶよう誘導する。
繰り返し要求を実行させる。選択した項目に対し、ターゲットが疑問を持たないように繰り返し「最善の選択ができた、これ以上の正解はない」と繰り返し教え込む。
「家族のため」
「会社のため」
「社会のため」
とターゲットが安心できるような理由づけをすることで、その要求は受け入れられやすくなる。理由づけされることによりターゲットが安心感を覚え、疑問を持たず以後も同じ要求に対し同様の選択肢を選ぶようになる。
これがかつて北川天が行った、信者を洗脳した方法である。

クライアントの女性たちは限られた人間関係のなかで隔離されている。階級意識という思い込みがあるために、行動する時に似たような考え方をする人たちばかりと接することになる。
財力を人の価値観として感じる時、財力を持たない自分は自己否定されている。自己肯定、つまり自慢して羨ましがられたり、ちやほやされることで自尊心を維持している。

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