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媚薬の罠
官能リレー小説 - レイプ

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媚薬の罠 963


瑶子の思っていた通り、隆史は瑶子を強引にレイプしたことを、ずっと考え続けているらしかった。
自分から離れて自然消滅した昔の彼女を街で見かけて、その彼女の現状を調べ上げ、新しい恋人がいて結婚するつもりなのを、強引に媚薬まで使ってレイプして寝取ったと隆史は反省しているようだ。
瑶子はため息をついて、気持ちを落ち着かせるために、ミルクティーをひと口飲んだ。

(どうしたら、私が隆史に寝取られたんじゃなくて、私が一生つきあっていくって決めたのをわかってもらえるのかな)

結婚相手に選んでいた同僚で、他の会社からヘッドハンティングされて引き抜かれると、つきあっていた瑶子を棄てた佐藤悟は、裏切りの前から、瑶子を尊重するような態度で、自分の都合のいいように瑶子を誘導していた。
瑶子は佐藤悟の温厚な雰囲気の態度に、隆史と再会して、この人はちがうと直感的に感じた。
隆史とのセックスが気持ち良くて、佐藤悟とのセックスに物足りなさを感じて、性の不一致を感じたのは、その通りだった。だが、それだけで佐藤悟と別れようか瑶子は考えたわけではない。
隆史は以前に媚薬を使っていたことを瑶子に隠しているのを、レイプした時に止めた。
自分が好きな相手から嫌われて軽蔑されるかもしれなくても、再会した隆史は瑶子への恋の思いを、瑶子に伝わるように行動で示してきた。
隆史と佐藤悟は、瑶子に対しての情熱がまるでちがっているのが、はっきりとわかってしまった。
そして、瑶子もずっと隆史の事を好きだったから、佐藤悟と別れ話を切り出す前に悩み、隆史のように自分の気持ちに正直に生きたいと別れ話をすると決めた。タイミングで佐藤悟から先に別れ話をされてしまったけれど、瑶子は隆史を選んでいた。

(隆史は、どうしてそれがわからないのかしら)  

嫌いな相手や、もう関係が終わったと気持ちの整理がついている相手から、情熱的にアプローチされても、まったく心が動かない。
恋と結婚は別という考えも、瑶子にはあった。隆史と再会できるとは思っていなくて諦めていたから、佐藤悟とつきあっていた。
隆史は特別な事情があって普通に結婚して、子供ができなくてもいいから、ふたりで暮らすことができないのを、瑶子は受け入れている。
妥協して結婚した相手を一緒の生活を続けて、子供を育てているうちに、好きになっていくこともあるとは、瑶子も思ってはいる。
結婚して同居はできなくても、自分の好きな相手がはっきりとわかっていて、妥協もしないで一生つきあっていける。それがどんなにありがたいことか。
妥協して結婚するのは、破局して失恋して諦めたからだったり、経済的にひとりでは不安という人もいるかもしれない。また、人とふれあいたい時に、誰もいないさみしさを埋めたいからかもしれない。
子供を育てるのに籍を入れたほうが便利だったり、総合的に考えて結婚するところもあるにちがいない。隆史とつきあっていれば、ふたりの気持ち以外の心配はまったくない。

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