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媚薬の罠
官能リレー小説 - レイプ

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媚薬の罠 962


隆史は皿に盛りつけたあらびきウインナーを、一本つまみぐいをした。茹でたてがうまい、といってにやりと笑う。
つまみぐいはダメと言いながら、瑶子もつられて笑ってしまった。こうしていると、ふたりは普通のカップルみたいだと瑶子は思う。
食後にミルクティーを飲みながら、隆史と瑶子はゆっくり話した。隆史がセックスし始めてしまうと、ゆっくり話せない気がして。
瑶子が大学生の頃は、ファミレスの夜勤明けに、隆史と公園のベンチでペットボトルのミルクティーを飲みながら、いろいろな話をした。
大学の教授ぐらい隆史は博識なので、なんでもわかりやすく軽快な調子で話してくれるのは今もかわらない。しかし、隆史は自分の恋の話だけは、慎重に何度も立ち止まるように、言葉を選びながら話すのもかわらない。
瑶子は、隆史がなかなか泊まりに来ない理由を気まずいから来ないのかと、責めるわけでなく、どんな気持ちなのかを教えて欲しいと微笑みながら隆史に聞いていた。

「瑶子のことが俺は、その、好きなんだよ。会ったばかりの頃、俺は体の調子がおかしくて、倒れて瑶子に看てもらったこともあった。あと1年、生きられないかもとしれないと感じていたんだ」

瑶子はうなずき、隆史が少し考えてから続きを話し始めるのを待っていた。
隆史が体調が悪かったのは、性欲の暴走を抑制するために、猛毒を服用していたからだという事を、瑶子は隆史と再会してつきあうことになってから、すでに事情を聞いて知っている。

「すぐに死んでしまうのに、人と深いかかわりを持ったら、心残りになるとわかっている。でも、瑶子のことが好きになってしまって、俺はとても悩んだ」

それで隆史は、大学卒業直前の時期に瑶子の前から姿を消した。そこで、瑶子が就職のために引っ越してしまい、隆史は瑶子の消息がわからなくなり、はぐれてしまった。

「雑踏の中で、瑶子を見つけた時は、もうすぐに毒でくたばる心配はなくなっていた。この世界には、偶然なんてなく、すべて必然という考え方がある。俺は瑶子をまた見失わないように追いかけた。でも、その場ですぐに声をかけられなかった」

瑶子は隆史に何も言わずに、顔を見つめて傾聴している。

「俺は瑶子と離れてから、今もつきあっている女性たちに助けられて、すぐに毒で死なないで、もう少し長生きできるようになっていた。それと同じように、瑶子も、見た目は変わってないけどちがっているんじゃないかと感じて、こわかったんだと思う」
「でも、確かめてみたら、隆史のことが好きな私は変わってなかった」
「確かめかたには、かなり問題ありだったと、今も思ってるけど」

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