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媚薬の罠
官能リレー小説 - レイプ

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媚薬の罠 944

縄文人は芋などを、この時期からすでに作物を栽培し始めて、食糧の供給に工夫をしていた。
作物、とりわけ保存ができる穀物が栽培できるようになり、さらに流浪から定住する者が増え、集団の規模が大きくなるにつれ邑(くに)ができた。そして、耕作する土地と備蓄された食糧の奪い合いのための戦闘が規模が拡大して、戦争となっていく。食糧の供給が狩猟主流だった時よりも安全に可能になったにもかかわわらず、集団のなかで排斥や粛清される人数の割合は半定住期よりも上がった。
集団が社会として以前の風習を引き継ぎつつ、戦闘や食糧の備蓄など消費と生産による経済が、集団の中に階級と権力を誕生させた。
集団生活のリーダーは王や女王として、特権的な立場を維持するために、結婚と血統を根拠にして、正当性を納得させる法と神話、偶像崇拝などを始めた。今まで可視化されなかった神を、自分の血統につながる物語にして集団に広め、自分が神の生贄にされて排斥、粛清されないようにした。罪人を生贄とする、集団で立場の弱い者か、まだ確定していない子供などを生贄とした。
血統を語るのは権力者の特権であった。語られる私を神話という創作された物語によって神に近づけることで、語る私の地位ある存在にしようとした。
この時に、この血統の物語による優位を侵犯してしまう可能性がある行動、個人の性的な欲望からの自由行動、つまり強姦に対する処罰が成立した。神話に記されたように、近親婚はタブーではなかった。同じ血統であることが、証として重視されたからである。
この邑(くに)から国になり、やがてエジプトや神聖ローマ帝国まで続く君主制という権力の社会システムが文化や宗教により補強されていく。暴力よる殺戮である戦争に勝利し続け、領土を拡大し続けることで、生産と備蓄を維持する社会システム。性的な欲望も、階級闘争で上位の者が下位の者を服従させるという意味づけがされ、近親婚はしだいに、民衆のあいだでは廃れていくことになる。王侯貴族には財産を分散しない備蓄の考えが優先された場合は行われた。階級によって生活の在り方が分けられ、性的な欲望も細分化されていった。
同性愛は、この階級闘争と君主制のなかで誕生した。だがキリスト教を法の制度の規範として取り入れたことで禁じられた。恋愛と生殖で性のいとなみを分けたローマ人の少年愛の文化は、中世には隠されることになった。誕生した性的な欲望の在り方は幻想界に破片として漂っている。消え去るのではなく、アレンジされて繰り返しあらわれてくる。騎士道と恋愛の物語として。

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