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媚薬の罠
官能リレー小説 - レイプ

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媚薬の罠 943


「あぅっ、あっ……んっ……」

彼女の手はもう動きを止めず、目を閉じたまま、わずかに開かれた唇から、恥らいながらあえぎの声をこぼし始めた。
聖職者は、自慰をしたいと思ったことを懺悔に来た若い未婚の女性信者が懺悔室のなかで自慰をする様子に興奮する。勃起してしまうのを、息を整えて静めようと思いながら目が離せない。
語られている私と、語っている私の1=1の関係が保つことかできず、罪の意識に不安に陥っていた彼女が、語りながらしおらしく隠していた淫らな欲望を懺悔室でさらして、今、目の前で淫売婦のようにあえぎ、堕落へと誘っている。聖職者は祈りの言葉を思い浮かべ目を閉じ耐えた。

まだ単純に抑圧された快感を求める欲望が原因と考えていた頃の医師フロイトならば、こうなったら彼女にコカインを服用させ、性的な欲望をより激しく発散させようとしていただろう。これも研究なのだと思いながら。

小さな祝祭の儀式。彼女は自己犠牲として聖職者の男性の視線を想像しながら、生贄として絶頂に身を震わせる。実際の聖職者は、彼女の淫らな様子を見ないように目を閉じている。
監視する視線を想像させること。過去の自分の行動を認め受け入れさせること。特別な場所で欲望を発散させること。
こうしたことで、性的な欲望を語る彼女のふたつの私をひとつにする。
懺悔室から出てきた彼女がふらつくのを扉の前で聖書を手に待っていた聖職者は彼女が転ばないようにささえ、礼拝堂の磔刑のキリスト像の前に連れてゆく。
彼女は両膝をついて、胸の前に手を握り合わせながら、目を閉じ祈りを捧げる。
暴力の目的が狩猟のための獲物の殺害という、生きるためだけの個人的に自由な行使であり、性的な欲望もありのままあった。暴力と同じように目的は単純に、快感を得るためだったかもしれない。ドラッグで理性が薄らぐと、それこそ一晩中でも効果が切れるまで、認知から実践的な行為が常識ではなく、快感を求めるために性行為だけに溺れる。
集団生活をするようになると、暴力は信仰と結びつけられ、性的な欲望もむすびつけられた。居住地の中央の広場で夜に火を焚き、炎の周りで交わる儀式や、草原の柔らかな草の上や森林でも交わる。自然の風の気持ち良さを感じる時も、薄暗いことの不安がある時も、交わりを求めあった。孤独への不安、集団からの排斥への不安は、神というものや供犠を捧げる儀式や、かりそめの神の代行者の王をリーダーにする風習ができた。リーダーといっても集団の総意には逆らえないため権力というものは誕生していない。

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