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媚薬の罠
官能リレー小説 - レイプ

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媚薬の罠 940

これらは性的な欲望は抑圧されているものとして、性的な欲望を肯定して抑圧から解放することで昇華することを目的としている。しかし、語らせることでそれまでは具体的ではなかったことを相手に説明するために、何を考えていたかを話す人は想像して、事後的に自分という存在を再認識する。
過去の自分を想像させられ、話す言葉で創作させられているのである。
もともと性的な欲望があって、抑圧されて隠されているのではなく、語ることで性的な欲望があったように作り出されていくのである。
ルターやカルヴァンなどの宗教改革によって登場した新教徒=プロテスタントの運動が強大となったことに危機感を持ったローマ教皇側が、プロテスタントを弾圧するだけでなくカトリックの教皇庁や教会のあり方を改める運動を起こした。
そのカトリック改革を「対抗宗教改革」または「反宗教改革」という。
トリエント公会議。宗教改革の混乱を収束させ、カトリック教会の体制の立て直しを図るために教皇パウルス3世が1545年に召集したキリスト教世界の最高会議。1545年から1563年に断続的に開催された。
ここでキリスト教の信者たちに対して、懺悔の内容に関するルール変更が行われた。それまでは懺悔の内容は規範に違反した内容を懺悔するルールだったのだが、トリエント公会議の協議により、信者は性的な内容についてすべて告白することにルールが変更された。懺悔の頻度を上げて、信者が自分の心の内面をチェックする回数を増やすことでカトリックへの信仰心をさらに高めると考えられたのである。
信者が語る性的の内容を知識として集められたことで、性的な行動を直接的に規制した以上に自主規制によって日常の行動を制限させる結果になった。
そして、18世紀から19世紀以降は、医学、精神医学、刑事裁判の現場が人々に性的な内容を語らせるようになっていった。
人の逸脱した行動の原因を、性欲が原因だとして考えて、証言を引き出そうとするようになった。
またどんな猥雑行為でも、それがどんな刑罰にあたるのか分けられ、裁判が行えるように法の調整が行われていく。
それは訴える被害者の人権を保護するように思われるかもしれないが、同時にそれまでは、自由に風習や話し合いで処理されていた領域にも、法律により裁判権が行使できるようになる。

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