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媚薬の罠
官能リレー小説 - レイプ

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媚薬の罠 932

暴力に対する責任を委任する分散の手続きによって、法の正当化が行われた。多数決によって物事を決定する方法の発見によって、群れから排斥する者を選ぶ時に、その選択が誤っていたと判断された場合、それまでは神の代行者の王が責任をすべて負い命すら奪われていた。仲間はずれの者を選ぶ時に、個人が選ぶことは、次の仲間はずれにされる可能性が高い。その個人が仲間はずれにする暴力を行使できる唯一の者として仲間から恐れられ、排斥の対象にされることがある。その危険を回避するために責任の分散、暴力の行使の権利の分散が行われた。
英雄が王になる時代の終焉の象徴的な出来事のひとつに、ジャンヌ・ダルクが犠牲になった魔女狩りがある。
魔女である、という疑いをかけられた人に対し、裁判にかけたり刑罰を与えたりして迫害することを魔女狩りという。ここでいう魔女とは悪魔と契約し、キリスト教社会の秩序や安寧を破壊しようとする背教者のこと。
以前は、中世ヨーロッパにおけるキリスト教会が魔女狩りを主導していたという説が一般的だったが、近年の研究によると主導者は民衆だったことがわかっている。
時期についても、12世紀以降といわれていたのが15世紀から18世紀にかけてと修正された。
特に全盛期だったのは16世紀から17世紀のこと。これは大迫害時代とも呼ばれる。犠牲者は4万人から6万人におよんだ。
魔女狩りがおこなわれていたとされる根拠は旧約聖書の「出エジプト記」に「女呪術師を生かしておいてはならない」という記述があったことによる。
魔女だと疑いをかけられた者は取り調べを受け、時には拷問も行われた。
拷問に用いられた道具は、体を引き延ばす拷問台、指を締め付ける親指締め機、巨大な刃物を揺らしながら徐々に体に近づけていく振り子などがある。
頭部を圧迫する頭蓋骨粉砕機、てこの原理で水面で浮き沈みをくり返す水責め椅子、無数の針が取り付けられている審問椅子、腸を引きずり出す腸巻き取り機などもあった。
拷問によって本人が自白をしたり、知人の証言によって魔女と認められると、死刑が執行された。イギリスでは絞首刑、そのほかのヨーロッパでは火炙りが主流だった。
裁判では「猫を飼っている」「一人暮らし」「高齢者」「友人が少ない」「教育を受けていない」など、現代では考えられない理由が魔女である証拠として扱われていた。
また近辺で「雨が降った」「地震が起きた」「授乳期の女性のお乳の出が悪い」「家畜が死んだ」などが起こると魔女の存在が疑われた。
だが1度裁判にかけられると、無罪になるのは非常に稀。釈放されることはほとんどなかった。
ヨーロッパ全土を通じて共通していることは、魔女狩りがおこなわれていたのはプロテスタントやカトリックといった宗派には関係なく、政治が不安定な場所で頻発していたということ。

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