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媚薬の罠
官能リレー小説 - レイプ

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媚薬の罠 905

だが、この失われたページはドラマティックな憶測を人々に促した。ドジソンが「幼いアリスに交際を申し込んで断られた」という噂や「長女のロリーナに結婚を申し込んで断られた」という噂などが囁かれた。
この頃の次女アリスは11歳、長女ロリーナは14歳。ドジソンは31歳。
ヴィクトリア朝時代の英国の法律では、14歳からの結婚が認められていた。そのことから考えられる理由は、婚期の近づいた娘たちが独身のルイスと親密に会い続けることであらぬ噂を立てられ、結婚のチャンスを逃すことを恐れた母親が「これ以上、子どもたちとは、会わないでほしい」とルイスに告げた結果、ひと悶着あったというものである。
飛び交う噂の想像力は、一人の人間の生の断絶を隠してしまうだろう。
破り捨てられた日記のページと、飛び交う噂。欠落は人々の想像をかきたてる。
しかし、アリスひとりのために語ることから、本という道具によって、数多くの「小さなお友たち」につながることを選択した彼の中にある欲望の強度の変化こそが、少女アリスと彼の蜜月の終わりの本当の謎である。
「不思議な国のアリス」の内容をよく読んでみれば、ドジソンとルイス・キャロルの生の断絶の差異を貫くようにつないでいる彼の肉欲が隠れていることがすぐにわかるだろう。
たとえば、キノコの上で自分の背丈を気にしている芋虫。「caterpillar」これを「cater・pillar」と区切るように語れば「要求に応じる・柱」となる。つまり男性器の比喩。またキノコも暗喩である。
「stir」これはスープを「かき混ぜる」の他に「興奮させる」という意味もふくまれている。
体が大きすぎて、鍵穴の向こうに見える庭に行けない。
大きすぎて入口に入らないという比喩。これは鍵穴を膣穴としての比喩だとすればどうか。
アリスの身長がのびたりちぢんだりする描写は、勃起と萎えの暗喩である。
他にも、星空の星座のように肉欲の暗喩がちりばめられている部分は、物語のなかにたくさんある。
ドジソンがイラストレーターともめたのは、視覚化されることで言葉という断片に隠れた肉欲が露呈しやすくなるのを警戒したからである。
純真無垢なアリスが別の世界へ迷い込み、行って帰還する通過儀礼の物語である。
これをドジソンは、夏の日にボートにふたりきりでまだ何も知らない少女アリスへ語っていたのである。
出版したらどうかと提案した詩人で聖職者のジョージ・マクドナルドは、ドジソンが、未成熟なアリスを物語で「牝の本能」に目覚めさせないように、そして、こわがらないように自分との戯れの蜜月の悦びのために利用していたとは、気づかなかったのだろう。キリスト教の聖職者たちは信仰心を示すために禁欲して生活していた時代である。しかし、アリスの母親は、アリスが手渡された手書きの本に書かれている内容が、性行為の暗喩だと性体験から気づいたのかもしれない。

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