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媚薬の罠
官能リレー小説 - レイプ

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媚薬の罠 893

この有名人気マンガ家を亡くなった後でAIで新作を発表してみるプロジェクトは、AIが用意したプロットで、有名人気マンガ家の絵の模倣ができるファンであり、生前アシスタントをした弟子ともいえるマンガ家5人が、下書きを描いて話し合って、雑誌に連載される原稿が完成した。弟子のマンガ家たちは、自分たちの個性や好みができるだけ作品に影響か出ないように、師匠ならこう描くと想像して原稿を描いた。
AIにコマ割りをさせたり、実際に作画させてみて、不自然な感じに仕上がってしまったので、微調整に人の手と想像力が必要だった。他の作家のマンガ作品をインストールしていれば、コマ割りや作画も可能だったかもしれないが、あえて1人の有名人気マンガ家の作品のみをインストールした結果、マンガというジャンルの画面構成、映画でいえばカメラワークの学習が不足することになってしまった。
さらに根本的な問題に、このプロジェクトは直面して、そこを無視して雑誌掲載まで行ってしまった。
必然性の問題に直面したのである。
なぜ、そのマンガのプロットが選び出され、過去の作品と同じテーマから、5人の弟子のマンガ家たちが話し合って決めて、ストーリー展開を微調整し、さらに作画し直さなけれはならなかったのか。
5人のマンガ家たちの意見が一致したのは、これなら未完になっている作品の続きを5人がかりて完成まで描くほうかやりやすかったということだった。
生前に師匠であるマンガ家が癌をわずらい、連載中のマンガを休載し、亡くなってしまって未完になってしまった作品がある。入院した師匠を励まそうと5人の弟子たちが見舞いに行って、師匠に連載中の作品について、あれこれと質問し、人気マンガ家の師匠はめずらしく、どうしてこのキャラクターで、このコマ割りにしてシーンを作ったのかなど、そして予定ではあと何話で完結するのかまで説明されて、この人はそこまで計画的にマンガを描いていたのかと鳥肌が立った。
やはり、この人は天才だと、自分たちとの力量の違いに愕然とした。
学習したAIが用意したプロットや登場人物の造形はたしかに、師匠の画風でそっくりだった。
しかし、この作品をなぜ今、雑誌に掲載させなければならないのか、そして、作画しながら、師匠が作画した時になぜこの見せかたを選んだのかを、5人なりに考えて話し合い、師匠になりきることに徹しなければならなかった。
それは5人にとって、自分の個性と向き合い、マンガ作品の時代性について考える経験となった。
師匠の人気マンガ家がどうしてマンガを創作し続けたのか、何に触発されて作品を創作したのか。AIが製作したプロットから、5人はそれを感じることができなかった。作品の必然性。AIにマンガを創作させるには、亡くなったマンガ家の人格や過去の時代性がある個人的な体験などに関わる物事の感じかたまで、情報としてインストールして学習させる必要がある。

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