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媚薬の罠
官能リレー小説 - レイプ

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媚薬の罠 890

檜垣一族の当主と交わっても心が壊れない女性にする。そのための媚薬を、隆史は作り出した。
檜垣隆史とのセックスで絶頂と陶酔の果てに、たとえるならヒュプノスの最後の眠りに落ちたまま、目を覚さずに死ぬ。そうならないための媚薬は、セックスする女性の脳を変えるものである。
自分の性欲の衝動に心が塗り潰されてしまえば、両手に銃をもちストリートに出て、弾が尽きるまで群衆ではなく女性にむちゃくちゃ撃ちまくるよりも、無残な惨状を生み出す。
隆史は檜垣一族の当主として、普通の生活をしている人からすれば、かなりシュールな現実を生きている。死の欲動は、過去のトラウマや無意識からあらわれるものではない。

ウラジーミル・ヤコヴレヴィチ・プロップ。レニングラードの大学で、文学と民族学を研究していた人物である。
「魔法昔話の起源」では、獣皮葬の風習から、かつて葬礼は死後に動物と一体化するという概念を反映しているとプロップは考察している。
動物になること。
水牛の皮で遺体を包む北米のオワフ族。アフリカや古代インド、古代エジプトでは、牛の皮で包んでいた。
また、動物の種類こそ明記されていないが、イヌイットやチュクシャ族も、同様の獣皮葬を行っていたという。
さらに中国でも後漢書の巻二十四授列伝十四において、馬援という人物に
「男子たるもの当然、辺境の原野で死ぬべき、馬の皮で包まれて葬られるべき。どうして床の上か女、子供に抱かれて死ねようか」
という言葉がある。中国でも獣皮葬が行われていたことがうかがえる。
ルワンダでは、王の飼う動物のなかにルサンガと呼ばれる一頭ずつ牡牛と牡羊がいて、王が亡くなると体を牡牛の皮で、足を牡羊の皮で包んだという。
現在でも、アフリカ内部チャド共和国の「チャド湖地方では、死者が出ると、臨終を迎えた部屋の床、戸口のわき、屋敷のなかの家畜囲いの中、叢林、四つ辻、木の洞などに、遺体を獣の皮に包んで埋めるのが一般的である」ようだ。
自然という大きなシステムを想像し、その中で自らも動物として生きていた人たちからすれば、死後の動物との一体化という発想は、大きな自然というシステムの流れに組み込まれたい、死と再生のサイクルに身を置いて生きたいという思いがあったのかもしれない。毛皮や生皮をかぶる、または遺体にまとわせるということは、先祖の霊が宿る動物と自らの魂を一体化させたいという発想からの風習である。
日本にもプロップが調査したような昔話がある。かなり多くあるのだが、そのなかに「姥皮」という昔話がある。
「姥皮」のだいたいのあらすじは、皮をかぶってなりすますこと、その後、正体が判明してヒロインは結婚するという物語である。
3人娘の父親が田畑や井戸に水を得るために、水をくれたら娘をやると蛇と約束してしまう。末娘が泣く泣く承諾して蛇の嫁に行く。娘は機転をきかせて、蛇を殺したり、蛇のところから逃げ出す。しかし、家に帰ることができずに途方に暮れる。
山中で娘は山姥に出会う。山姥の正体はヒキガエルで娘に恩義を感じていることが多い。
娘は山姥から、かぶると老婆の姿に変わる「姥皮」をもらう。
「姥皮」の娘がかぶる蛙の皮が多いが、皮をかぶらずに墨などで顔を汚す、灰をかぶるというパターンもある。

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