PiPi's World 投稿小説

媚薬の罠
官能リレー小説 - レイプ

の最初へ
 864
 866
の最後へ

媚薬の罠 866

ドラッグは過酷な労働環境で働くための薬として開発され、のちに副作用の問題から販売禁止になったものや、アヘンのように国が貿易で利益を得るために使用されたものなどがある。
経済活動のシステムのなかで、心に癒しや快感を与えるものは取り込まれて利用される。
科学はかなり進歩していた19世紀に医学はひどく停滞していた。
ヒポクラテスの唱えた四体液説が医学の根本的な考えで、ガレノスという2世紀にギリシア人であるが、ローマ皇帝の侍医となった医師は四体液説を元に推奨した方法で治療が行われていた。
四体液説は、火、風、水、地の元素からなるというエンペドクレス(紀元前490年頃〜430年頃)の四大元素説を引き継ぎ、人間の体内にある血液、粘液、黄胆汁、黒胆汁のバランスが崩れると病気になるという考え方だった。
医師とは内科医で、患者に手をふれること下劣な行為で、患者の病状の話を聞いて、下剤、嘔吐する薬、水銀の3種のどれかを服用させるだけだった。
水銀は万能薬扱いだったが、かなり毒性が強い。
あとは床屋で瀉血(しゃけつ)といって刃物で血管を切って血を抜く治療が行われていた。
すでにウィリアム・ハーヴェイという医師が「心臓が血液を肺から身体に送り出し、送り出された血液が再び心臓に戻ってくる」という血液循環の学説を発表しているが、ガレノスの治療方法や四体液説を基本に考えて、参考にすらせずに床屋は瀉血していた。また床屋では髪を切る以外に、歯を麻酔なしで抜歯したりもしていた。
動物実験などから20世紀に入り新たな治療法が発見されて、実用化されるまではこんな状況だったので、庶民は民間療法に頼っていた。医者よりかは市販薬のほうが安全と思われていたのである。
数千年にわたって、天然痘も癇癪もペストも失恋によるメンタルの不調まで全部瀉血で治そうとする人々がいたし、あまりに一般的だった。
そんな雰囲気のなかで、アメリカでは、コカ・コーラが開発された。1886年に、薬剤師のジョン・ペンバートンがコカの葉を原料として新しい飲料を開発。
友人のフランク・ロビンソンが名付け親となった。
当時は薬局の一角にあるソーダファウンテンで、シロップ状態のものを炭酸水と混ぜて提供していた。ソーダファウンテンとは、ドラッグストアなどにカウンター形式で設置されている飲料などを提供する設備。今だとレストランのドリンクバーが一番近い。コカ・コーラは最初、4件のお店で1杯5セントで売られていた。当時の1ドルの価値は現在の28ドルほど。裕福層の男女をターゲットにして売り出された。

SNSでこの小説を紹介

レイプの他のリレー小説

こちらから小説を探す