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媚薬の罠
官能リレー小説 - レイプ

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媚薬の罠 855

アイデンティティが選らばれると、その型通りに生きようという力が常識という概念を信じることで働き、自分から他人の評価を気にしたり、社会に縛られたりしながら生きることになる。それは世界の摂理に影響する想像する力を、運命を選ぶことではなく運命に逆らえない摂理を作りだすことになる。
自分のアイデンティティがつかめないと、人は群れから疎外されたと感じて不安になる。
中二病は自分のアイデンティティを他の型にあてはめて想像してなりきることで自分の運命を変えたいという切実な願いでもあるだろう。
伊豆倉歩美と充彦は、姉弟の常識の型から逸脱してしまう野蛮な強い愛欲の力のおもむくままに生きる運命を、キスをして選んだ。
それは、死は人がどんなに愛し合っていても引き離すという摂理と常識の力を、生まれ変わりという超常現象でくつがえした。
それは現在進行形の中二病の子たちの自分を変えてでも別の世界を生きたいという望む心の力や、18禁オンラインゲームの聖戦シャングリ・ラを創作した緒川翠の想像力も加わって、力のせめぎあいによって生じた世界の差異のひとつである。
疱瘡神の隠(おぬ)の榊原貴哉は同級生の美少女ふたりによって性に目覚め、転生者の小林秀樹は前世からの伴侶の美人女教師の心のこもった愛撫を受け入れ、世間の少年たちよりも早い年齢でオナニーではなく、女性たちとの心の交わりによって精通に導かれた。
これはめずらしいことで、男性の精通は夢精でも、寝ぼけて無意識にふとんなどにパジャマのズボンの上から勃起のふくらみをこすりつけてしまっていたり、自分でペニスを弄って自分に合ったオナニーの方法をまさに手探りの状態で迎えたりすることが多い。
他人に生殖器にふれられて精通することは、遠い過去のまだ文明が黎明期の時代に、それこそイザナギとイザナミのような会話のやりとりがあり、まだお互いの生殖器が名前を持たなかった頃ならば、少年の精通は女性によって導かれるのが主流だったかもしれない。
檜垣隆史は、身の回りの世話だけでなく夜伽の役目をするおつきの女性たちによって精通している。檜垣隆史は、世間の常識とはかけ離れた特殊な育てられかたをしている。

ここにその妹、伊邪那美命を問ひたまはく「汝が身は如何か成れる」と、とひたまへば「吾が身は、成り成りて成り合はざる処、一処(ひとところ)あり」と答へたまひき。
ここに伊邪那岐命、詔りたまはく「我が身は、成り成りて成り余れる処、一処あり。故、この吾が身の成り余れる処をもちて、汝が身の成り合はざる処にさし塞ぎ国土(くに)を生み成さむと以為(おも)ふ。生むこと、奈何(いか)に」とのりたまへば、伊邪那美命「然善(しかよ)けむ」と、答へたまひき。

どうやって生まれてきたかイザナギがイザナミに質問してみた。

「なりなりと生まれてきたら、私の身には成りきらなかったところがあるの」
「あれっ、僕の身には、なりなりと成りあまっているところがあるけれど」

足りないところを補いあったらどうかなとイザナギが提案する。

「それ、いいんじゃない!」

イザナミが、にこにことイザナギに微笑み答える。

つまりお互いに変だなぁとか困ったなぁということを、何でなんだろうと、よく語り合い、気持ちを通じ合わせながら、ふたりで協力しあうことのひとつに、まぐわいがあった。

疱瘡神の隠(おぬ)の榊原貴哉や、転生者の小林秀樹は、イザナギやイザナミに近いまぐわいの関係だといえる。
檜垣隆史の幼少期から少年期の場合は、江戸時代の将軍と大奥のような後継者を残すための夜伽の交わりや関係性に近いだろう。

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