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媚薬の罠
官能リレー小説 - レイプ

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媚薬の罠 850

中二病、それは思春期にありがちな自己愛に満ちた空想や嗜好などを揶揄したネットスラングである。
中二病をおおまかに分けると、DQN系、サブカル系、邪気眼(じゃきがん)系の3つに分けられ、さらにそれぞれ軽度、中度、重度と分けられる。
DQN系は、反社会的な行動や不良を演じており、格好いいと思い込んでいる。根は真面目であったり、臆病であったりするので本当の不良にはなりきれない。喧嘩や犯罪行為に対する虚言が多い。
「DQN(どきゅん)」とは「反社会的な人」や「迷惑な不良系」を表すネットスラング。
サブカル系は、流行に流されずマイナー路線を好み特別な存在であろうとする。別にサブカルが好きなわけではなく、他人と違う趣味の自分は格好いいと思い満足している。そんなの常識ですよ、など相手が自分の知識に興味を持つと上から目線で発言したりする。
邪気眼(じゃきがん)系は不思議・超自然的な力に憧れ、自分には物の怪に憑かれたことによる発現すると抑えられない隠された力があると思い込み、そのような「凄い力」がある自分を妄想し、悦に入る。また、そういった設定のキャラクター作りをしている。また転生者だと言い出す者もいる。

カノが連れてきた男の子が、DQN系やサブカル系でなくて良かったと思い姫川愛結は、にっこりと秀樹に微笑んだ。
中二病は、学校のおもにクラスの人間関係のなかで、自己同一性の調整と承認欲求から、自分ではない想像した存在になりきったふりをして、他人から注目されたり、かまってもらいたい気持ちのあらわれだと考えられる。
問題は、成人して同級生たちと顔を合わせた時に、過去の失態をあれこれ話題にされて、おもわず恥ずかしさに奇声を発しそうになることだろうか。
人生のなかで無かったことにしたい過去のことを、ネットスラングでは黒歴史という。中二病の真っ最中の期間は、まさに黒歴史を築き上げていることに本人も気づいていても、あえて気づいていないふりをしているものである。

「秀樹くん、そのことをお父さんやお母さんには話してみた?」

姫川愛結は、中度か重度どちらだろうと思いながら小林秀樹に聞いてみた。

「言ってない」
「ん、どうして?」
「お姉ちゃんを弟が本気で好きになったらいけないんだって、子供の頃の歩美が言ってた。お姉ちゃんと弟が大好きでキスをしたら、大人は気持ち悪いって思うって。今のお父さんやお母さんもそうかもしれない」

姫川愛結がこれは中二病じゃないかもと思ったのは、この秀樹の返事を聞いた瞬間だった。

「あら、秀樹くん、私に話しても良かったの。私も大人だけど」
「カノちゃんが大丈夫だって。誰かを好きなことは変じゃないって、アユが教えてくれたって」

どこまで秀樹に、ふたりの関係を話したのか、姫川愛結は気になった。

「ちょっと秀樹くん、お菓子食べて待っててね、すぐ戻るから。カノ、ちょっと来て」

リビングに小林秀樹を残して、姫川愛結と佳乃は隣の寝室のベッドに座って小声で話した。
佳乃は図書室でひとりで読書しているとき、小林秀樹がそばに来て、好きな人はいるのか質問されて、いると答えた。
秀樹も好きな人がいるけど、どうしたらいいか困っていると言った。
誰が好きか、佳乃と秀樹は教えあった。
秀樹は佳乃が愛結が世界で一番好きだと聞いて、話を信じなかった。
秀樹はどうして担任の伊豆倉先生が好きなのか、1度死んで充彦じゃなくなって小林秀樹になったから、生まれる前から好きなんだと理由を説明した。

「佳乃ちゃんには、僕みたいな理由が何もないじゃないか」
「愛結ちゃんも、カノが世界で一番好きって言ってるもん!」

だから、佳乃は小林秀樹を連れて来て、愛結に合わせることにしたらしい。

「秀樹くん、私はカノのことが世界で一番好きよ。カノが私のことを、ずっと好きでいてほしいと思ってるわ」

愛結と佳乃はうなずきあって、秀樹の前で抱き合ってキスして見せた。

「これでカノが嘘つきじゃないってわかったでしょう。でも、内緒にしてね」
「わかった。あの、僕が歩美を好きなことも、内緒にしてくれる?」

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