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媚薬の罠
官能リレー小説 - レイプ

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媚薬の罠 825

檜垣隆史は、このゲームのためにゲーム製作会社フェアリードリームに資金援助をした。他のゲーム製作会社に委託すれば、隆史が参加させたエロマンガ家のメイプルシロップこと緒川翠も、サンダースの次回作には協力しないだろう。
エロマンガ家のメイプルシロップこと緒川翠の繊細でありながら、とてもかわいらしかったり、迫力があったり、見惚れてしまうほど美しいイラストの人気があるからこそ成立している。
隆史は岡田昴の製作したゲームのバランスが絶妙だと褒めて言ってくれるが、それも人気があるイラストが見たかったりコレクションしたい人が、ゲームを熱心にプレイしてくれているから成立している。それにつけこんで課金しなければキャラクターが手に入らないゲームにすれば、このゲームの熱心なファンは離れてしまう。
聖戦シャングリ・ラはやりこむほど、ゲームに登場するキャラクターとイベントが発生し、さらに、行動しだいで好感度が上がることでコレクションできるようになっている。好感度はマスクデータでプレイヤーからは数値では確認できないのだが、プレイ中のキャラクターイラストの表情が変わったり、声優の声の雰囲気が変わったりする。
お気に入りのキャラクターイラストをコレクションできた時の達成感と充実感は、恋をした相手と両思いになった感じぐらいの感動がある。それを課金の抽選で当たればコレクションできるようにしたら、感動は半減してしまう。
岡田昴は、ここを課金重視で譲って崩してしまったら、自分のゲーム製作の軸がぐだぐだになると強気で言い切った。
素晴らしいゲームの世界の感動が強いほど、現実に恋愛しなくてもいいやと思う人が増えていくのは皮肉なことだが、岡田昴はそれでもかまうものかと思っている。現実がつらければゲームがあるじゃないか、と言いたいぐらいなのだ。
岡田昴が実際に自分が恋をした時、ゲームだったら彼女の好感度は今、どれくらいかなと何度も思うことになった。
月虹学園の女子高生の河井望が卒業後、入社してきて、岡田昴とつきあって結婚することになる。その運命は、この製作会議で強気の発言、別の製作会社に委託されたら岡田昴をふくめ社員全員が来月からどうしよう、退職金ありますかという状況に陥るにもかかわらず、製作の意地を通したことでつながった。
ここで課金ゲームにしていたら、聖戦シャングリ・ラの大ファンの河井望が、ゲーム製作会社フェアリードリームへの入社を選らばなかったからである。
社会状況をさまざまな方法で、古代人たちが神話を語り継いだように、研究者たちが分析したが、打開策は見つけ出せていない。
しかし、現実逃避してゲームやさまざまなものにはまることで、心のバランスを保っているオタクネズミの仲間の人間たちのなかから、逆にそこから、現実に生活する知恵や感性を発見する者があらわれることになる。
檜垣隆史が自分が楽しめるゲームが欲しいと思って、いろいろな人を巻き込んで作られた聖戦シャングリ・ラもまた、そうした知恵や感性がつまったゲームになっていた。

〈UNIVERSE 25〉
ネズミの楽園を作り観察する実験。
アルファオスのネズミたちに、排斥対象として狙われたオスのオタクネズミたちは、行動パターンを観察すると3種類いることがわかった。
またアルファオスのオスネズミも、2種類いることがわかった。
餌を集まって食べる群れができた結果、大きく分けると、少数精鋭のオスの群れとその他の密集して暮らす群れができていた。どうやらネズミたちは生まれた巣を元にしてテリトリーを形成していることがわかる。

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