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媚薬の罠
官能リレー小説 - レイプ

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媚薬の罠 808


隆史とセックスしている以外にいちゃいちゃしながら話すのも、緒川翠の大好きな時間である。
隆史は宗教が趣味化したのはなんでだと思うか緒川翠に聞いてきた。

「ん〜、科学が発達して迷信から解放されたから?」
「ちがう。マンガ家なのに、その答えはどうかなぁ」

宗教、とりわけ神話ができたのは、それで自分の世界を物語として取り込んで理解するのに、とても都合が良かった。

戦はつるはしで勝つ。つるはし=兵站。地中海に覇を唱えた古代ローマ帝国では合理的な考え方で、戦で勝つために道路を整備したりしていた。
その古代ローマ人がギリシャ神話を信じていた。徹底的に合理主義の古代ローマ人が、神々の物語を伝えていたのか。

「ゼウスが女好きで、浮気をたくさんしたり、ヘラが嫉妬したり、あー、こういう人いるよねってことをわかりやすく伝えるのに都合がよかったってことだよ」

合理主義で戦争に勝利した古代ローマ人。
全部都合のいいこと、都合の悪いことを神が祝福した、神に嫌われたと根拠を神に頼ったりしなくなった。神頼みでは人が死ぬ。
それでも、神話という物語を必要とした。

「4世紀から900年ぐらい無視されて弾圧されてたんだけどね。ギリシャ神話からローマ神話になったあとで、キリスト教をローマ帝国が認めて国教にしたから」

キリスト教は1神教で、ギリシャ神話からローマ神話にバージョンアップされたことで、神も英雄もいっぱいの多神教だっまので、キリスト教の教義に反するのでギリシャ神話と、ギリシャ神話がバージョンアップされたローマ神話は弾圧されて語るのを禁止にされていた。
イタリアのメディチ家はルネサンス前の14世紀なかごろからめちゃめちゃ儲かりはじめ、政治にも参入するようになり、15世紀末に没落するまで、芸術家たちに肖像画を描かせた。
そして、財力と権力があるメディチ家がパトロンなんだから許されるよねと強気で、ギリシャ神話を主題にした絵画や彫刻なども芸術家たちに作らせた。
ルネサンス=文芸復興。ギリシャ神話やローマ神話の再流行が約900年ぶりに起きた。
ここで、それまでキリスト教の教会の絵画などを依頼されて描いていた芸術家たちは、衝撃を受ける。

「えっ、この絵画、人物が裸なんですけど、ギリシャ神話やローマ神話を主題にしたら、ヌードありなんですか、ってなった。迷信が科学で信じられなくなったとかって話じゃなくて、もともと宗教はエロかったってことなんだよ」
「ええっ、そうなの?」

隆史は、ギリシャ神話の概要をまたざっくりと話した。
第1部、天地創造と巨人族、親子3代の権力争いとゼウスが神々の王になるまでの物語。
かなり激しい戦いで、おどろおどろしい怪物が登場するところもあり、ちょっと人間離れしている。
次回、激闘テュポンVSゼウス、みたいな。
第2部、神々の王ゼウスとオリンポスの神々の恋物語。一気に恋愛の話がいっぱいになる。ラブコメっぽい。
第3部、英雄の物語。恋愛のあとで生まれた神々の子供たちの冒険や恋、最初のおどろおどろしいところや激しい戦闘の第1部とラブコメの第2部を合わせてみた感じ。
第4部、戦争の物語。このあたりで、歴史書の役割も加えられた。

「第2部はラブコメ?」
「ゼウスが浮気しました、とか、こんな神が人間と恋しましたとかね」

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