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媚薬の罠
官能リレー小説 - レイプ

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媚薬の罠 796


日本神話では高天原の機織りの天女が犠牲になった。
親友の矢野史乃がAIDSを発症して思い悩み自殺したことで、平泉可織は死の運命を気づかないうちに回避していた。矢野史乃が身代わりになったのである。
矢野史乃と交際していた大学生は、もともとは矢野史乃ではなく、平泉可織を可愛いと思っていたが、矢野史乃から告白されたので、平泉可織をあきらめた。
平泉可織はレズビアンの隠れ性癖と、恋愛経験がその当時からなかったので、男性と話すとひどく緊張するので、大学生に誘われて話していても、とても落ち着かなかった。
親友の矢野史乃が大学生に告白していなかったら、平泉可織はずるずると交際へ持ち込まれて、処女喪失とHIV感染が同時に起きていた。そして、AIDSの合併症を発症していたのは、平泉可織のほうだった。

聖戦シャングリ・ラの世界の仙人のような風貌のストラウク伯爵なら、天女が滝ねそばで水浴びをしていて、羽衣を下界の人間の男性に隠されて、夫婦として暮らし、死んでしまったのか、羽衣を見つけたのか、天女は天界へ帰っていくという昔話を、レズビアンの女性が自分の性癖を隠していたが、夫にバレるか告白して、離婚して去るという話だと気づきそうだと緒川翠は仕事場に戻って、ぼーっと考えていた。
平泉可織に自分はレズビアンだと告白したら、受け入れてもらえずに敬遠されるだろうなと思って、ため息をついた。

平泉可織は緒川翠に会えて良かった、仕事は多忙な人で断られるかもしれないと覚悟していたのに、しっかり緒川翠が話を聞いてくれて依頼を引き受けてくれたのでうれしいと、上機嫌だった。
恋多き女、マンガ家メイプルシロップこと緒川翠が新しい恋に気を取られているうちにも、HIV感染は大手避妊具メーカーの新入社員の平泉可織の情熱にも関わらず、じわじわと拡大していた。
檜垣隆史やアメリカの国家研究機関で研究している山崎瑠々でも、進化していくHIVウイルスを天然痘のウイルスをワクチン接種でほぼ撲滅したようにはできていない状況である。
癌患者の増加傾向は、過去では早期発見されていた患者数が現在よりも少なく、さらに癌が老化によって細胞分裂して機能を維持しているシステムに遺伝子情報のコピーに失敗する破綻が起きることでも、癌細胞化が起きている。寿命がのびるほど、細胞の老化による癌の事例は増えている。
もうひとつ、日本でじわじわと拡大している事例がある。それは自殺である。
自殺の原因は貧困や病や失恋、ドラッグによって死への恐怖が麻痺してしまったりと、いろいろな事例はあるが、件数の増加が起きていた。
愛の豊穣の女神ラーナ。天照大御神。
心の力で世界の運命を選んでいく人間たちを、子々孫々まで加護して世界の滅亡と消滅を回避させて存続させている存在を人は想像して語り残してきた。
女神が創造したいくつもの世界は、つながって影響しあっている。
あらゆる神話や昔話、さらにマンガ家メイプルシロップこと緒川翠の創作した聖戦シャングリ・ラの世界もある。
これらの世界だけではないが、緒川翠が一瞬だが気づきかけたように、創作された虚構の世界で、前戯の口唇愛撫でコンドームが使われていないことで、現実の世界でも使われず、HIVウイルス感染によってAIDSの合併症を発症したことで、生きる気力を失い、絶望してしまった自殺者も出ている。
世界の在りかたを決定しているのは、神と呼ばれている絶対的な全知全能のものではない。
人は自分の思った通りの生き方しかできない。他人からどんなアドバイスを受けても、運命の選択は本人しかできない。それだけでなく、現実世界の人間が想像したことが、別の世界の在りかたを左右することすらある。

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