癌が発生するのは、細胞の遺伝子プロブラムに発生するエラーが主な原因。人間の成人の身体は６０兆個の細胞から成り立っている。
それらの細胞は遺伝子(ＤＮＡ)をコピーしながら細胞分裂を繰り返す。様々な化学物質や紫外線などが原因となり、遺伝子の二重螺旋構造に傷つくことがある。細胞には傷ついたＤＮＡを修復する仕組みがあり、元どおりに修復される。
老化などにより修復されない遺伝子の変異が蓄積すると細胞が癌化する発生頻度は高くなる。その結果として、突然変異することによりできあがるのが、癌細胞である。
遺伝子の本体であるＤＮＡ（デオキシリボ核酸）は４つの塩基で構成され、細胞が分裂するときは遺伝子プログラムを倍加する。
そのため分裂後、２つになった細胞にはそれぞれ同じ遺伝子プログラムが存在している。ただし、遺伝子プログラムが複製されるとき複製を実行する酵素(タンパク質)は頻繁にエラーをおこす。
そのエラーが、細胞分裂の調整をつかさどる遺伝子プログラムの部分で起きた場合に、その細胞は高い頻度で分裂を繰り返すようになり、結果として、そこから分裂した細胞群はより早く成長して癌化してしまう。
細胞の癌化を防ぐために癌抑制遺伝子と呼ばれる「ｐ５３遺伝子、ＲＢ遺伝子」などがあることが判明している。
１つの細胞には３０億の遺伝子プログラムが含まれている。
それぞれの正常細胞は個人差はほとんどなく生涯で約６０回の細胞分裂を繰り返す。それ以降は分裂はしない。大部分の細胞は、分裂を重ねて体の機能を維持している。
なぜ特定の細胞が癌化するのかヒトゲノムの完全な配列を解析することができた現在でも、癌発生に関わるタンパク質の抑制方法はまだ解明されていない。
細胞の癌化は正常細胞から徐々に誘発されて「多段階発癌」を引き起こす。
変異細胞は１５年から２５年ほどの期間をかけて癌細胞になると、その後、塊になる。しかし、１�p以下の固形癌は診断がつけられない。
日本神話の世界や、エロマンガ家メイプルシロップこと緒川翠が想像して創作した聖戦シャングリ・ラの世界。
共通のＤＮＡをコピーしなから、細胞分裂していくように世界は繰り返し増えていく。そして、突然変異が起きる。
しかし突然変異しなければ、人間はとっくに絶滅している。
癌化の突然変異だけではなく、絶滅しないための進化もまた、突然変異によってもたらされてきたからである。
山本直樹が、癌という遺伝子のエラーによる病で亡くなる運命を回避できなかったのは、若い肉体の細胞分裂と老衰した肉体の細胞分裂の頻度の差もある。
若い肉体の細胞分裂の頻度は、老衰した肉体の細胞分裂よりも活発で癌化の力も勢いが強かった。
放射線治療や抗癌剤治療は、癌細胞を死滅させるために正常な細胞にも負荷がかかる。髪や眉毛などの脱毛や爪が剥がれてしまう副作用が起きる。