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媚薬の罠
官能リレー小説 - レイプ

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媚薬の罠 759

原田亮に忠告したヤクザの武井は組が解散しても、自分の信じる仁義を貫く極道の流儀でいくつもの修羅場をくぐって、ドラッグディーラーを続け裏社会で生き抜くことができた。
そんな武井十三とまさに正反対なのが、結城弘だった。

「たとえばの話ですが、あたしはこう見えて、これと思った女を落とせなかったことはありません。その女があたしに夢中になって、女のほうから旦那とは別れたいって話になれば、問題は解決。そうでしょう?」

原田亮は半信半疑だったが、結城の口がうまくて、わずかな隙間に逃げ込むゴキブリのような、人の心の隙間に入り込む雰囲気で話を聞かされていると、そういうこともできるのかと思えてきた。

「旦那は何もしなくていいんです。でも、後から気が変わって、やっぱり彼女とは別れたくない、おれの女を寝取りやがって、なんて、そういうのは勘弁してくださいよ」

結城弘から寝取ると言う以上、真由美と関係を持って、ヤクザのテクニックで真由美を翻弄するのだろう。それを思うと原田亮は複雑な気持ちになったのだが、別れずに珠理を道づれに自殺されたりするよりはましだと考えた。
悩んだ末に、原田亮は真由美に残酷な決断を下した。
結城は真由美とふたりっきりで逢える場所と時間を教えてほしい、それだけで充分だと言った。


原田亮のこの決断が、娘の珠理にどれだけ深い傷を残したのか。その結果、珠理は心の伴侶の詠美だけでなく、転校生の男の子の榊原貴哉を求め、神社の結界から疱瘡神とされた封じられた厄神を逃がすことになった。

致死量ギリギリまで覚醒剤を投与して、結城弘は真由美をレイプした。原田亮はドラッグを使ったが、かならず依存とひどい禁断症状が覚醒剤を止めても続くような使い方を、真由美にしなかった。

「旦那は判っちゃいない。あの女が本性を見せなかったのは、旦那に惚れていたからだよ。それなのに、旦那はあいつを裏切って、ヤクザのあたしに売り渡したんだ。その旦那にあたしがこんな顔になっちまったのを見せに来たのは、どうしてだと思いますか?」

結城弘は真由美に睡眠薬で眠らされている隙に、濃硫酸をかけられた顔や体の部分には醜い傷痕が残り、左目は失明してしまった。
結城弘は原田亮が真由美に復讐されると考え、忠告に来た。原田亮に対して、結城弘には特別な想いがあった。
真由美は、原田亮の前にもあらわれず、娘の珠理を迎えに来ることもなかった。真由美は知っていたのだ。原田亮が大切にしている娘の珠理の心を深く傷つけるには、優しい母親の良い思い出と、そんな母親に捨てられた悲しみだけあればいいことを。
原田亮に醜い傷痕が残る顔で、結城弘は愛していると告白してから、パーカーのフードを目深にかぶり路地裏の暗がりへ姿を消した。鳴瀧組は解散し、結城弘や真由美の行方は原田亮も知らない。
ただ、珠理の心には成長するほど悲しみが増して深くなる目には見えない心の傷が残った。
詠美は珠理の悲しみ、憎んでいても愛している母親への想いに気づいて、珠理と一緒に泣いた。
珠理は鏡で毎朝、自分の顔を見るたびに母親の真由美の面影がそこにあることに気づかされる。


檜垣隆史も母親の記憶は物心つく前の乳幼児だった頃の記憶と、自分が子供を産んだこともわからなくなり、檜垣家の当主に欲情する牝奴隷となったままで心の時計が止まっている母親との、断絶された悲しみがある。
檜垣隆史には、母親に愛されなかった愛情の飢えを癒してくれる愛人たちがたくさんいる。
原田珠理には詠美と貴哉、そして坂本明美も珠理の心を癒そうとしている。父親の原田亮は、珠理のレズビアンの性癖の資質を男女の関係に近親相姦によって矯正しようとして、珠理に妻の性的な役割を演じさせたようなものだった。母親の真由美になること。それは、母親からの愛情の飢えを抱える珠理に、癒しからの隔絶をもたらすものだった。珠理は母親的なものに愛されたい。父親の原田亮から、母親の真由美の身代わりにされてしまったら、珠理は自分が父親からも愛されいないと感じる瞬間がくる。原田亮が珠理に膣内射精したのを見て、詠美が泣いて珠理の凌辱された牝の花を清めるように舐めたのは、珠理の深い悲しみを思うからだった。

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