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媚薬の罠
官能リレー小説 - レイプ

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媚薬の罠 751

急な発熱、気だるさ、四肢の痛み、全身に広がる水疱。医療が発達するまでは、ただ安静にして自然治癒もしくは寛解する(緩やかに症状が落ち着くこと。治癒と違い、症状の再発の可能性がある)のを待つしかなかった。
古くから疱瘡以外にも様々な疫病が流行し、そのたびに無病息災や疫病退散のご利益があると噂される神様、仏様等に人は祈りを捧げた。
政府からは感染拡大防止のため行動自粛が要請された夏。3人の子供たちは寂れた神社の草むらで放尿し、貴哉は珠理と詠美に初めての射精に導かれた。
行動を自粛されていた大人たちは、飲酒量が増えていたり、財務省によると、運び込まれる密輸量がMDMAについてはこれまで1件につき数百錠が持ち込まれることが多かったが、数千錠単位のケースもみられた。押収されたコカイン(約87キログラム)と合成麻薬のMDMA等(約6万4千錠)は前年同期に比べて倍以上に増えていた。
酩酊と陶酔。シンクロニシティ。
精神分析の父とよばれたフロイトの弟子のユングが、フロイトと袂を分かち提唱した概念、シンクロニシティ。「意味のある偶然の一致」を指し日本語では主に「共時性」他にも「同時性」もしくは「同時発生」と訳される場合もある。例えば虫の知らせのようなもので、因果関係がない2つの事象が、類似性と近接性を持つと感じること。

原田亮は子供たちを迎えに行く時に、ドラッグの影響で夕暮れから夜へ変わっていく空の色の変化に泣きたくなるほどの美しさを感じ、同時に、子供たちの変化、世界の変化を美しいと感じたのだった。
榊原貴哉はたしかにあの日、あの精通の瞬間に、不特定多数の陶酔する人たちと、貴哉は不特定多数とつながりたいと望んだわけではないのに、貴哉の意識は、不特定多数の陶酔からシンクロニシティされた。
貴哉に「大丈夫?」と珠理が心配したことや「やっと思い出したのね」と詠美が言ったのは、射精の快感という単純な話ではなく、不特定多数の意識を同調することが貴哉にはできるということであった。
逆にいえば、貴哉が不特定多数と同調しすぎて周囲の人に集団催眠のような状況を引き起こすことも可能だが、貴哉自身が自分が誰かわからなくなったり、他人になりきってしまうこどもあるのである。
貴哉と珠理と詠美の3人は、あの夏の日に寂れた神社で、不特定多数の他人の快感に意識をさらわれそうになったのを、3人で協力して救かった。
珠理が、密かに父親の原田亮に睡眠導入剤とMDMAを合わせて使われた。MDMAは、俗に「エクスタシー」とも呼ばれ、本来は白色結晶性の粉末だが、多くは様々な着色がされ、文字や刻印の入った錠剤の形で密売される。
珠理と詠美がドラッグの快感や依存性を打ち消すために、詠美は原田亮に従うふりをして、貴哉を巻き込んだ。

(貴哉くんも、珠理がクスリ漬けにされて依存されられるってわかったら、命の危険があっても、救けようとするでしょ?)

原田亮が何が起きたのか、自室で困惑しながら、パソコンの盗撮映像を見つめていた。
詠美が貴哉にキスをした。そして、続いて、珠理が貴哉にキスをした。

(貴哉くん、3人なら、このままパパに私たちが殺されるのを阻止できるの。協力して!)

レズビアンの珠理と詠美が、貴哉にキスをするのはおかしいと、裸の原田亮が1階のリビングに降りて来た時には、貴哉の拘束は手錠以外は外されていた。

キスをして、珠理と詠美は自分の思念を貴哉に伝えていた。感応力で、貴哉の頭の中に思念を声のように伝えた。

「形勢逆転ってところだな。パパさん、手錠の鍵はどこ?」

貴哉が原田亮をにらみつけて、落ち着いた口調で話しかけた。貴哉はペーパー・アシッドで意識が混濁した酩酊状態だったはずだと困惑して、原田亮は3人を見つめて立ち尽くしている。

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