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媚薬の罠
官能リレー小説 - レイプ

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媚薬の罠 738

「吉野さん」の夫は無精子症。同級生の産婦人科医に頼んで妻の「吉野さん」こと歩美(あゆみ)には内緒にしてもらっている。不妊治療に訪れた時は、痴呆の母親がいて、無精子症と妻にバレると離婚されてしまい、痴呆の母親の世話をする人がいなくなると親友の医師は頼み込まれた。
不倫相手の木村清美は歩美の夫の吉野政弘(まさひろ)が無精子症であると聞かされている。木村清美の記憶を読み取った隆史は、その裏事情を知っている。

観覧車が地上へ戻る前に、隆史は立ち上がり吉野歩美の前に立つと、じっと目を見つめた。
別の大きな国立の病院に電話をかける。木村清美に「私はあなたが嫌い」とだけ言う。
この2つの暗示を隆史はかけた。

「がんばれよ」

歩美の華奢な肩をぽんと叩いて、隆史と咲は離れていった。吉野歩美は、ふたりの後ろ姿をぼーっとなり、なぜか胸がドキドキしたまま見つめていた。

「びっくりしましたよ」
「人妻に声をかけたからか?」
「いじめってひどいですよね」

咲が驚いたのは、いじめられていた人に隆史が「がんばれよ」と応援したことだった。

「俺、いじめ嫌いなんだ」
「わたしも嫌い!」

隆史はソフトクリーム、咲はミルクティーを飲みながら、売店前のテラスで休憩しながら話していた。

「よし、ソフトクリームは販売継続だ」

先月、ソフトクリームは販売中止にするから新商品のアイデアを出すように本部長は指示したのにと、スタッフは少し理不尽だと、ちょっと思った。

「吉野さん」にいじわるしていた白いブラウスに真っ赤なスカートの服装の木村清美が「吉野さん」に「私はあなたが嫌い」と言われ、帰りのバスの中で不倫がバレたと思い、おとなしくいじわるせずに、ひとり苦悩していた。

(ここの夕日は、いつも素敵だわ)

タクシーの運転席から海に沈んでいく夕日を、隆史の専属タクシー運転手の夫婦の妻、吉田聡美はながめていた。
隆史と咲は、手をつないで砂浜を歩いていた。咲は顔が真っ赤になっている。

「キスする?」
「隆史さん、したいんですか?」

咲が目を閉じると隆史が唇をそっと重ねてきた。唇を重ねるだけの優しいキス。
唇が離れると、砂浜をしっかり手をつないで、隆史は何も言わず咲も黙ったまま、タクシーまでゆっくりと歩いた。
咲にとって砂浜からみた夕日、潮の香り、波の音はとても素敵な思い出になった。

「貴哉くん、お見舞いに来てくれて、ありがとう」
「うん、早く元気になって学校来いよ」

高校生の彼氏が、風邪をひいて休んでいる同級生を家に見舞いに来ている。
彼女の頭を優しく撫で、しばらく見つめ合っている。キスしたい気持ちと、まだ早いと思って葛藤している。
高校生の彼女、原田珠理(じゅり)は恥ずかしくなってきて掛け布団を頭まで引き上げた。

「今日の夜は電話かけないから、よく寝とけよ、そしたら熱も下がるよ」
「うん」

帰宅した珠理の父親が自室でカップラーメンを食べながら、留守中に録画した画像を早送りで確認していた。

(なんだ、彼氏ができたのか。でも、どうも誰かに甘えたいだけな感じだな。珠理はパパのお嫁さんになるって、小さい頃からの約束だろう?)

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