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媚薬の罠
官能リレー小説 - レイプ

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媚薬の罠 731


「みんなには内緒で、ふたりだけの秘密にしよう」と咲に言った年上彼氏は、咲を恋人として特別扱いにしたわけではなかった。
年上彼氏が過去にアルバイトに来た女性たちを、職場で自分よりも上の立場にある仕事ができる男と思わせて、つきあっている彼女だけは特別扱いされている気分にさせて、かなり弄んできた過去の恋愛遍歴を、咲に暴露されないように考え出した姑息な策略なのだった。

水野咲は、それまで奥手で恋愛経験がなかった。
だから、彼氏のずるさになんとなく気がついても、自分だけは特別だと信じたい気持ちが強くなった。
実際の交際は素敵なことばっかりじゃない、残念なところもあるものだと、咲自身が補正をかけて、考えないようにしていた。

年上彼氏に捨てられてから、咲は、相手は自分じゃない女の子でも良かった、特別な人と思ってもらえなかったと実感して、とても悲しくなった。

水野咲は、恋愛以外は他人と同調することも、それは普通だと思ってきた。
しかし、入社1年目の新人の頃はかなり誘われたが、咲は交際を断り続けた。

過去につきあった彼氏に未練があったわけではなかった。交際相手に特別な恋人と思ってもらえる自信が咲にはなかった。

隆史はセックスして徹夜したのに、回復ポーションは彼女の咲に譲って、隣で自分は居眠りをしている。
隆史は彼女とはいえ咲を特別扱いにするにもほどがあると思う。
咲は隆史とセックスしていてひとりで眠り込んでしまって、起きたらマッサージをしてくれたらしく、気持ち良く目覚めて、疲れはなかった。
隆史のほうが疲れているはずなのに、咲に気づかいをして、回復ポーションを譲ってくれた。

タクシーで移動中に隆史がずっと起きていて、咲が退屈しないように話しかけてくれたとしたら、隆史が寝不足なのに、と咲は気になってしまう。
あと、タクシーの運転手の女性に、ふたりの会話を聞かれていると思うと、落ちついて咲は話せない。
隆史がただ疲れて居眠りしているだけだったとしても、隆史のそばにいて、咲はとても安心できる。

咲は隆史の寝顔を微笑を浮かべて見つめていて、昨夜のセックスの時に、隆史に言われたことを思い出してしまった。隆史の寝顔ではなく、また窓の外の景色をながめることにした。

「咲、気持ちいいって、言ってみなよ」と隆史に言われて、咲はわかったことがあった。この人には、素直に感じていることを言ってもいいと思えた。

前の彼氏とつきあって、セックスしていたとき、咲がイク前に彼氏が射精してしまうことはよくあることだった。
その分、あとで甘えたい、かまってほしいと思っても、彼氏に素直に言うことができなかった。彼氏がいびきをかいている隣で、ひとりでモヤモヤとしたまま寝つけない夜もあった。

咲が恥ずかしがって、声をあまり出さないようにしていると、前の彼氏は愛撫を止めて、咲があまり濡れていなくても、すぐに挿入してきた。

「咲のかわいい声を、もっと聞かせてくれ」と、隆史は咲にどうしてほしいか、素直に言って、甘えてくれる。
恥ずかしいのに、それでも我慢できなくて、止まらなくなった咲の声を、もっと聞きたいと、隆史は言ってくれた。
自分の声に興奮してくれているとわかって、恥ずかしいけど、うれしくなった。

前の彼氏にフェラチオやセックスを求められた時、嫌われたくないという気持ちのほうが強くて、自分が気持ち良くなりたいという気持ちはなかった。

出かける前に、キスの口移しで、隆史が回復ポーションを飲ませてくれた。飲んだあとも、舌を入れてくれて、とてもえっちなキスをしてくれた。
隆史とキスをしていると、えっちな気持ちが止まらない。自分にはあまり性欲はないんじゃないかと思ってきたのに、嘘みたいだった。

隆史は眠り込んでいるうちに、奇妙な夢をみていた。隆史はこの世界の人間ではなく、異世界から渡ってきたという夢だった。
檜垣隆史という人間はこの世界に存在していなかったのだが、異世界から渡ってきたことで、檜垣隆史が存在している世界に変化したというものであった。
さらに、檜垣隆史は異世界にいるあいだは、ジグソーパズルではないが、何人もの者に分かれて存在していた。
この世界に出現した時に融合して檜垣隆史になったような感じだった。

(うーん、ゲームをやりすぎたかな?)

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