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媚薬の罠
官能リレー小説 - レイプ

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媚薬の罠 727

〈神眼〉が使えることを隆史は話した。たとえば周囲が暗がりで、相手が隆史の瞳を見ることができない場合や、距離が離れすぎていると〈神眼〉は上手く使えない。そのため、咲を痴漢から救出した時には使えなかったと隆史は苦笑した。


隆史は、被害者の水野咲を責めるようなことは言わなかった。
また、咲が泣きじゃくって感情まかせに行動していても、そのままそばで見守っていた。
〈神眼〉を使って泣きじゃくっているのを止めることができたはずなのに、咲の気持ちが落ちつくまで、黙って泣かせておいてくれた。

隆史が「彼女になって下さい」と告白してくれたことで、水野咲自身が
(夜中に一人で、出かけたりしなければよかった)
と自分を責めていた気持ちも
(もしも出かけて痴漢に襲われなかったら、隆史さんに出会うことはできなかった)
と思えるように変わったので、自分を責めて落ち込み続けなかった。

レイプの被害者は、被害にあったあとも自信を失っていくことがある。
自分の感情などをコントロールできなくなってしまい、自分は弱い存在で、以前のように戻れないと思ってしまう。
さまざまな恐怖心から、外出できなくなったり、一人でいることができなくなったりして、自分はだめだ、と決めつけてしまうこともある。

「隆史さんはどうして、私のそばにいてくれているんですか?」
「ん? 彼氏だからじゃないかな。俺が咲のそばにいたいだけだよ」

隆史は咲にそう言ってくれた。
だが、一人で部屋にいることすらこわいと思っている咲を、隆史が気づかってくれているのは一目瞭然だった、
あの夜、おしっこを漏らして泣いていた水野咲は、乱暴されたこわさだけで泣いていたわけではない。
脅迫されて、言いなりにならなければ、これからは生きていけないし、それを後ろめたいので、他人に隠していかなければならないことを思ってこわかった。

隆史が「いい匂いがする」というよくわからない理由だけれど、咲のことを気に入ってくれたらしい。
水野咲は隆史と同じ部屋にいて話をしながら、とても安心できた。

水野咲は幼い頃からずっと、ありのままの自分でいることはできない、まわりの人に嫌われないように気をつけながら生きてきた。
ありのままの自分を、誰かに見せられること。
それが、こんなに安心できることだったなんて知らなかった。
水野咲はとても驚いていた。


「咲は処女じゃないんだろう?」
媚薬の効果があらわれるまで、ベッドで隆史に今までの恋愛について聞かれ、水野咲は正直に話した。

大学に入学して、水野咲はアルバイトを始めた。大学2年の頃、アルバイト先のリサイクルショップの社員の男性に告白されて、大学4年まで交際していた。
職場のまとめ役の社員の男性が、職場の親睦を深めるために飲み会を開き、水野咲は他の女性スタッフに誘われ、断りきれずに参加した。
飲み会のあと、帰り道でかなり酔わされた咲は、男性社員に好きだと告白された。

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