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媚薬の罠
官能リレー小説 - レイプ

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媚薬の罠 719

「近所に住んでるんだよね。ついて行ってもいい?」
いきなり何を言っているのか、水野咲には意味がわからなかった。
「撮影した画像、ネットで流しちゃおうかな〜」
「えっ!」
「どっちでもいいけど、早く決めてくれないと、ここで下も脱がして、もっとすごいの撮影しちゃうよ」
水野咲には、脇田友之がチノパンを脱がせにくいので脅しているのに気がつかなかった。
「あー、漏らしちゃってるね。早く着替えないと。すげえ臭い」
脇田友之が臭いで気づいて言った。
「どーするのかなぁ?」
恐怖に思考停止して、お漏らしをしながら泣いている水野咲に、マウントポジションを取ってにやついている時だった。
「とりゃ!」
いきなりスマートフォンを叩き落とされて、拾われた。
カシャ、カシャ、カシャ、カシャ。
フラッシュで脇田友之の目がくらむ。
「かわいそうなことするなよ」
そう言いながら、檜垣隆史は脇田友之のスマートフォンをジーンズのポケットにしまいこんだ。
「証拠はばっちり撮れたな」
脇田友之があわてて逃げ出した。
隆史は、夜の樹海でも歩けるほど夜目が効く。そして、脇田友之が脅している声を聞き逃していなかった。
歩道には、水野咲のスマートフォンやコンビニエンスストアーで購入した品物が散らばっていた。
そこで隆史が耳をすましてみると、神社の境内で嫌がる女性の声が聞こえた。
境内に入るとすぐに、脇田友之の自転車を見つけた。
隆史は物音に忍び足で近づくと、スマートフォンで撮影しているフラッシュの光が見えた。
「うわっ!」
自転車に乗って逃げようとした脇田友之は、自転車にまたがったままガチャンと音を立て転倒した。
隆史がタイヤの空気を前後どちらも、抜いていたからだった。
隆史が走ってきて、転倒している脇田友之の顔を踏みつけた。
「ひいぃ!」
隆史が怒ると、殺気のようなものを相手は感じる。
隆史は脇田友之の手首をつかみ、肘をのばすように引っ張り、背中側に勢いをつけて持ち上げた。
ぐきっ、と嫌な音がして脇田友之の右肩の間接が外された。
次は左肩だった。
脱臼した瞬間、ガクッとした衝撃とともに、肩に激しい激痛が走る。腕がだらりとした状態になり、脇田友之は立ち上がれずにうめいていた。
隆史は脇田友之を放置して、歩道に落ちている水野咲のスマートフォンを拾い上げると、神社の境内に戻っていった。

「たんこぶができてる。氷が必要だな」
隆史はまだ倒れている水野咲の乱れた衣服を手早くなおしてやった。
隆史は脳震盪(のうしんとう)を起こしている水野咲の容態が急変しないか心配しながら、手を握って話しかけた。
「痴漢はやっつけた。もう大丈夫だ。むりに起き上がっても歩けないから、じっとしていろ。痴漢のスマホも、俺が持ってるから心配ない。聞こえてたら、手を握ってくれ」
水野咲が隆史の手を握り返した。
「すぐに戻る」
隆史がいない間、水野咲は、一度だけ不安になって体を起こしてみたが、めまいがして、そのまま仰向けになった。
隆史は一番近いコンビニエンスストアーまで走って行き、板氷ではなく粒の氷を買って戻ると、少し砕いてごつごつしない即席の氷枕を作ってやった。
脳が激しく揺らされたことで、特に回転刺激が加わりやすい中脳という部分に、一時的に神経伝達物質が過剰に分泌される。これによって、中脳が正常に作用するための電気生理学的な機能に障害が生じる。これが脳震盪(のうしんとう)。
隆史は血圧が下がる脈拍の低下、呼吸の乱れ、痙攣などを起こさないか注意しながら30分以上、経過観察していた。
その間に脇田友之は自転車を捨て、隆史にスマートフォンを奪われたのも、激痛に気を取られていたので、必死に逃げ去った。

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