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媚薬の罠
官能リレー小説 - レイプ

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媚薬の罠 713

夜中から翌日の夕方まで、三人でいちゃいちゃした。
隆史が持参した回復ポーションが、大活躍であった。
ラブホテルを出た隆史と清水真奈美が、ブラウスに女性用スーツのスカート姿で手をひらひらとさせて言った。
「いってらっしゃい、二人とも、したくなったら帰ってきてね」
ホテルの入口までお見送りされて、清水真奈美がぺこりと頭を下げた。
隆史がグッジョブという感じで親指を立てた。
幽霊の小西さんが見えない人がそれを見たら、二人はホテルの建物に頭を下げたり、ジェスチャーをしているように見えただろう。
「う〜、私、とってもえっちになっちゃった気がします」
タクシーが到着するまで駐車場で待っている間に、清水真奈美はいろいろ思い出してしまって、もじもじとしていた。
隆史はまわりに誰もいないのを確認すると、清水真奈美を抱き寄せて濃厚なディープキスをした。

見た目や性別が違っていても、同調できれば、死後、幽霊となり憑依して操ることができるとわかっている者はいる。
幽霊の小西さんと、自分の肉体を共有して性技を習った清水真奈美も、その一人だろう。
北川天が〈天使の涙〉で作り出した、憑依するための依り代となり得る人物、高坂貞人は、すでに香港へ渡っていた。
怨霊の北川天が高坂貞人の肉体を手に入れていれば、倉持志織がまだまとめきれていない〈天満教〉の教祖派信者をまとめ上げていただろう。
遺体が埋められていたのが富士の樹海、かなり強いパワースポットだった。このせいで、北川天が怨霊となっても、樹海からなかなか出られずに、時間がかかってしまった。
さらに、生前に殺害したデリヘル嬢の小西真由美が、先祖は陰陽師だった檜垣隆史と愛人関係にあり、依り代を探し求めているのを目撃されたのは、北川天は死んでも運に見放されていたといえる。
〈天使の涙〉を開発した化学者アルベール・レノは、日本のオカルティズムに興味を持っていなかった。しかし、アルベール・レノに協力した〈天満教〉信者の島袋夫妻は、沖縄のユタにつながりがある家系であった。
北川天は死後に復活する方法、正確には生きている他人の肉体を奪うことで、若返り快楽を貪ることを夢みていた。
妹をシャブ漬けにして凌辱したヤクザを殺害するために、岸本克彦の蛇喰いの外法の触媒として、北川天の怨霊は取り込まれ、退魔師の鏡真緒によって祓われて消滅した。
「日本には祟り神として祀られている怨霊となった人物の怨霊や、災害や戦争などで多くの人が亡くなったあとの幽霊の集合体の霊団がいる。憑依する依り代がいないから、大規模なトラブルが発生していないけれど、大規模なトラブルになる前に、退魔師たちが処理してきた。そうでなければ大混乱が起きてる」
隆史は清水真奈美に、退魔師たちの物語を聞かせた。
「だから、真奈美が幽霊の小西さんと一心同体になって、セックスを楽しみましたって、他にも似た体験した人がいないか、ネットとかで情報公開して、探したりしたらダメだよ。退魔師は依り代になれる人間が嫌いだから」
清水真奈美が物騒な話を聞いて、青ざめた顔で、隆史に何度もうなずいていた。
「幽霊の小西さんと会うまで、私、幽霊は昔の人の作り話だと思ってました」
「まあ、そうかもな。檜垣家は後継者を得るために、ひどいことをしてきた歴史があるから、祟られやすい。そういう時は、巫女や退魔師に何度も命を助けてもらってきたから、今も存続することができてる。ちなみに麗も、巫女の血統だから、幽霊の小西さんは、麗には憑依できないと思う」
「祟りというか、隆史さんの場合は幽霊の小西さんにすごく好かれてますよね」
「真奈美は、牡丹燈籠っていう落語の怪談話って知ってるかな?」
「はい、亡くなったお武家さんのお嬢様が、恋人のところに通ってくるお話ですよね」
「幽霊だって恋をするんだよ。むしろ、成仏や消滅のほうが謎なんだ」
隆史はタクシーの中で、そんな話をしていた。

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