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媚薬の罠
官能リレー小説 - レイプ

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媚薬の罠 694

高坂貞人は空港で姿をくらますと、風俗嬢に会いに行った。風俗嬢といっても、日本とは少し違いがあり、香港では風俗が合法化しているので、個人営業の風俗嬢である。
旺角駅のD3出口から亞皆老街に出る。通り沿いに東へ歩くと、間もなく花園街にぶつかる。そこを右折してすぐの奥まったところにビルの入口が見える。ビルの名前は建興大廈という。周りはごみごみとした繁華街なので、小さな入口が見つけにくい。
「一楼一鳳」は、141とも呼ばれる。
141はいわばマンション風俗。女性が住む部屋をノックして実物を確認する。141の部屋のあるビルを「ピンポン・マンション」と呼ぶのは、呼び鈴を次々に鳴らして品定めをするからである。金額と勘案して交渉成立であれば、そのまま室内に招き入れてもらいプレイする。
回転数で稼ぐため、長時間のプレイを嫌う。目安は30〜45分。
高坂貞人が会いに行ったロシア女性は、600HKD(約8500円)。
自信がある女性は、1000HKD(約14000円)以上が提示額を貼り出す。しかし大半は、400〜600HKD(約5700〜8500円)の範囲に収まっている。400HKDの女性だとまともな接客は期待できない。ロシア女性は、中国人女性よりかは安く、タイ人女性の550HKD(約7800円)よりかは高い価格だった。
HKDとは、香港ドルのことである。
141のある部屋の階の廊下は、ピンクやブルーのネオンで飾られている。一般入居者の部屋と間違えないように工夫されている。
扉にはポストイットがベタベタと貼られている。ポストイットには、サービスの内容や自分のアピールポイント、価格、マッサージの種類などが書かれている。中国語が話せない客は自動的に「全套」(全部のサービス、つまり最後まで)か「一式」になる。
手コキで十分、コストを抑えたいという場合は「HJ」というポストイットを探す。パイズリのサービスが好みなら「BM」と書かれたポストイットを探して、価格を確認すればいい。
「welcome」もしくは「歓迎光臨」とドアノブに札がかかっていれば、チャイムを鳴らして女性を確認して交渉する。
別の札「wait」など書かれている場合は接客中。
たまにチャイムを鳴らしても女性が出てこない事がある。いわゆる居留守である。
141に来る女性は地方出身、いわゆる出稼ぎで来ている女性たちで、長くとも半年ほど滞在したら地元に帰っていく者が多い。だから、同業の女性たちのつながりには、個人差がある。
建興大廈は、4階〜12階が141となっている。
高坂貞人が建興大廈のビルを探して訪れたのは、風俗嬢とプレイを楽しむためではなかった。
高坂貞人が日本から仕事を捨て、中国に返還前の時期の香港を訪れたのか。
民主派デモ活動の鎮圧に、香港マフィア「三合会」の構成員とみられる白服の一団がデモ参加者を激しく殴打する事件が発生している。それまでは、中国共産党と香港マフィアは敵対関係にあった。
また、香港マフィアの上下関係も崩れつつある。それまでには起こらなかった金銭トラブルで、組織のボスが手下の恨みを買って殺害されたと見られる事件が発生している。

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