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媚薬の罠
官能リレー小説 - レイプ

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媚薬の罠 674

上層部や、隆史も、バイヤーのカズキがゲイだと知らない。
「輝くもの」という意味の名前を持つヴォルコフ家の一人娘のエレーナ(Елена)と、日本人の若い画家を目指す青年の萩尾一輝(ハギオカズキ)が、フランスに駆け落ちして生まれたのが、のちにバイヤーのカズキとなる、ルカであった。
「麗花に、高坂貞人とカズキを捕まえたら、鮫の餌にでもしてもらおう、とは思ってたんだけど」
「……タカサカサダト?」
徐麗花は、謎の暗号データと横領の話を隆史に聞かせた。
隆史と谷崎麗は、浮気調査から、達也を保護にいたった経緯を、麗花に話して聞かせた。
清水真奈美は、達也に絵本を読み聞かせているうちに、レオに添い寝され、ベッドで眠り込んでいた。
小峰勝は、ロシアの武器商人のヴォルコフ家について、起きてきた本条恵美に教えていた。
小峰勝には、組織犯罪対策第4課、いわゆるマル暴の元刑事、という経歴がある。
本条恵美の夫の正和が「理想の刑事」と恵美に何度も話していただけでなく、正和がプロレスラーのような体つきになるまで体を鍛えていたのは、小峰勝に憧れていたからであった。
まだヤクザの暴れっぷりが全盛期……とまでは言わないまでも、まだ日本のマフィアと呼ばれるぐらい統制と金まわりが良かった頃があった。
ちなみに、ヤクザの暴れっぷりの全盛期は、戦後のGHQの占領期間の混乱期である。
拳銃やマシンガンなどの武器をヤクザたちは、ヴォルコフ家か、中国の武器密輸組織(のちに徐一族の組織〈慶龍〉の傘下に入る)から仕入れて、抗争などに使っていた。
武器の密輸取り締まりでも、アメリカとソビエトからの密輸組織には、裏では政府は甘い対応だった。
小峰勝は、先輩の刑事たちから「浅間山荘事件で突入した警官が、発煙筒と火炎ビンで顔を吹っ飛ばされて死んだ」という話と同じように、武器商人のヴォルコフ家についても、教えられだものだと話をした。
戦前には軍部にいた軍人たちが、戦後に政治家となり、その子供たちがまた政治家となって実権を握ってきたので、ヴォルコフ家に対しての対応は、檜垣家に対してほどではないが、特別待遇なのは慣例となっている。
本条恵美は、先輩である小峰勝の話と、徐麗花からの情報で、上層部が隠していたのは、カズキがヴォルコフ家の一族の人間だということを理解した。
「ヴォルコフ家なら、御曹司の精液を日本の捜査官に集めさせて、クローン人間ぐらい作ることで、臓器や器官の移植や皮膚移植ぐらいのことは平気でやりかねないだろうが、本条のそのイライラした気持ちは、俺にもわかる」
小峰勝にしてはめずらしく、後輩に教えるように、本条恵美に元マル暴の刑事の顔に戻って話していた。

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