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媚薬の罠
官能リレー小説 - レイプ

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媚薬の罠 669

宮原さんが、セックス以外のことも教えてくれた。シャワーを二人で浴びたあとで、メイクをしてくれた。
「……同じ道具と化粧品なのに」
「ああ、かわいいだけじゃなくて、きれいだよ」
鏡の向こうにうつる姿は、確かに自分なのに、まるで初めて会った女の子のように思えた。
「同じぐらいかわいい女を見つけるのはちょっと、大変かもな」
「あの……宮原さん!」
「ん?」
「師匠って呼んでいいですか?」
宮原さんが微笑を浮かべて行った。
「俺には、もう御主人様がいる。君だけの御主人様に見つけてもらいなさい」
恋を教えてもらった。そして、その日のうちに、失恋して、片思いになった。


宮原清という偽名を持つカズキが、若い女装子と待ち合わせをして、逢引きしていた頃、檜垣隆史は谷崎麗と高坂達也を連れて署長室で待たされていた。
「檜垣様が今、来られているのですが……はい……はい……ネグレクトですか……父親から探索願いが……親権停止……未成年後見人は檜垣様?!……ええ、まさか、そんなお子様を、父親に返すわけがあるはずありませんよ、はい、副総監殿」
別室で副総監から指示を受け、捜索結果として発見されて、後見人の檜垣隆史に届けられたことにするように手配してから、署長は隆史たちの前に現れた。
「大変お待たせ致しました、檜垣様」
年配の警察署長が恐縮しきっている姿を見て、達也がとても驚いていた。
「……発見者はお連れのそちらの女性にさせていただきたいのですが、よろしいでしょうか?」
「えっ、あたし?!」
「事情はうかがっておりますので、このままご一緒に高坂達也くんとお帰りになられても結構です」
「麗が誘拐犯にされたりしない?」
「何をおっしゃっているのですか、児童虐待が私の管轄で行われていたのを迅速に対応していただき太平洋感謝致しております」
「はぁ〜っ、しょうがないな。麗、達也、事務所に帰るぞ」
「檜垣様、ネグレクトの父親には、高坂達也くんが見つかったことを絶対に警察からは知らせたり致しませんので、ご安心下さい」
「ばいばい」
達也が手をふって言うと、署長がびしっと敬礼して見せてくれた。

「オレンジリボン作戦」はさっそく暗礁に乗り上げてしまった。
倉持志織が最速で法務省に処置させるために、檜垣隆史を一時的に達也の後見人とした書類を提出した。
檜垣隆史は子作りをあきらめて、養子縁組みをして次の当主に高坂達也を選んだのかと、騒然となっていた。
大人の隆史になら金銭的な問題を、銀座の高級クラブの店長の島田理沙子へ連絡して、取りついでもらい、会ってお願いできるが、まだ子供の達也が檜垣家当主となれば、問題を理解してもらうのも困難になる。
内閣総理大臣が、公安にこの養子問題の真相を明らかにするよう密命を下した。公安は、元捜査官の本条恵美に連絡を取った。
本条恵美は、以前、捜査任務の遂行中に、隆史にラブホテルで監禁されてしまったのを、あっさり見捨てた内閣総理大臣や公安上層部に対して「最低」と今でも思い続けているので「わかりかねます」と一度、調査を拒否してやった。
夫の本条正和を殺害して、長野県の山中に埋めた海外のドラッグディーラーの組織とのつながりね噂もあり、国外逃亡していたバイヤーのカズキを、自分の手で捕らえるチャンスと、気合いが入っているところで、養子問題と言われたので、めずらしくイライラとしてしまった。

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