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媚薬の罠
官能リレー小説 - レイプ

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媚薬の罠 658

捜索願いを提出しても、警察がすぐに捜査を始めるとは限らない。
警察は事件性の有無、事故の可能性、自分の意思で失踪したのかどうかを検討して。一般家出人と特異行方不明者に選別する。
ほとんどが一般家出人として処理されてしまうため、警察が動く可能性は低い。一般家出人と処理された場合には警察本部のデータベースに一般家出人の情報が登録され、全国の拠点に共有される。データベースの登録により、日々のパトロールや交通の取り締まり、職務質問によって発見される可能性がある。
本人の意思ではなく、外的影響(事件や事故など)によって行方不明になったと考えられる場合や、命に危険が及んでいる可能性がある場合には特異行方不明者として処理され、ただちに捜索が開始される。
松澤梓や高坂美和ではなく、達也の探索願いなら、特異行方不明者として警察が達也を連れている松澤梓か高坂美和、それとも二人を見つけてくれるだろうと、カズキは言っている。
自分たちでわざわざ探す必要はない、という意味だ。
「このまま三人が、死んでてくれたらいいよね。保険金も出るし、御主人様は妻と子供と親友を殺した犯人が憎いです、とか言ってニュースに出たりしてさ」
カズキが笑いながら言った。
「美和が達也を迎えに行って、口論の末に松澤梓を殺害、そのあと親子で自殺ならまだ言い逃れできるだろうが、三人が仲良く死なれたら、保険金目的で殺害したって保険会社の鑑定人に、俺が疑われるだけだ」
高坂美和と松澤梓の二人が、高坂貞人の知らないうちに会う可能性はあった。
松澤梓のほうから高坂美和に達也を連れて家に帰す可能性を潰すために梓に達也を迎えに行く話にしておいた。
美和が、松澤梓の賃貸マンションの部屋を知っていたなら、松澤梓を訪ねる可能性はある。
「女二人で計画して、俺の裏をかいて、金を持ち逃げしたにしては不自然だ。美和と梓の預金通帳とカードは残されているからな」
「御主人様、二人の様子におかしい様子はなかったの?」
「美和はちょっとぼーっとしてたり、口数が減ってたけどな。それはカズキのほうがわかってるだろう?」
「まあね、愛人のほうは?」
「変わった感じはなかったけどな」
「御主人様、ガキはどうだった?」
「友達ができたとかなんとか言ってたけどな」
松澤梓から高坂貞人に達也が家出してきた連絡を受けた時、達也と松澤梓のスマートフォンで少しだけ話していた。
「友達ねぇ……なんかひっかかるな」
カズキの顔から笑顔が消えた。
「大人は嘘がつけるけど、ガキはあったことを大好きなパパには報告するから、御主人様と俺の知らないことは、ガキの言ってた友達ってことだけだよ。松澤梓のところに、金かあるのをガキが知ってたのかな?」
「達也が金を持ち逃げしたのか、大人の女を二人も拐って」
今度は貞人がくくくっ、と笑い出した。
「御主人様、友達っていうのが、子供ならおもしろいかもしれないけどさ。ガキから金があるって聞き出した奴が、拐った可能性はあるよ」
「ネコもいなかった」
高坂貞人が笑うのを止めて、ぽつりと呟くように言った。
「愛人の飼ってるネコ、なんかいたね。金を置いてきた時、ちらっと見たよ」
「俺かカズキに恨みがある奴が金目当てで、目撃者三人を拐って行ったとして、ネコまで拐っていくか?」
「警察じゃないよね、絶対に。警察なら知らないふりさせて内偵捜査させる」

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