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媚薬の罠
官能リレー小説 - レイプ

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媚薬の罠 650

母親はその直後に突き飛ばされ畳の上で背中を何度も蹴られて、体を丸めて暴力に怯えた。
「お父さん、もう止めて!」
父親は梓に背中に抱きつかれて、蹴るのを止めると、べっと泣いている母親の顔につばを吐いた。
蹴るのを止めたので離れて一歩下がった梓に、父親は振り返ると抱きついて、服の上から胸のふくらみを揉んできた。
母親は流産する前から、たぶん夫と娘の人に言えない関係に気がついていた。
刃物を突きつけたり、平手打ちをしてきたり、風呂に沈めようとしたこともある母親。その母親が怯えて泣いている。
梓の唇を父親が奪った。
梓は母親の姿を、もう見たくなくて目を閉じた。
母親はその日以来、梓に暴力をふるうことはなくなった。ただ、怯えて顔色をうかがうようになった。
母親は家事をするようになった。母親は笑顔を見せることが、まったくなくなってしまった。
そして高校2年生の夏休み、母親は家の中で、階段の手すりにコードを結び、梓が流産した同じ場所で自殺した。
母親のいないクリスマスの日、父親はケーキを買ってきて梓と食べたあと、仏壇の前で梓を犯そうと、嫌がる梓の腕をつかんで和室に連れて言った。
「うわああぁっ!」
梓は仏壇のそばに置いてあった果物ナイフをつかんで振り回した。
気がつくと、父親の切りつけられた右腕から血が流れ、畳にぽたぽたと滴り落ちていた。
しゃがみこんでうなだれた梓から、父親は果物ナイフを取り上げると、台所に行きナイフと傷口を水で洗い流した。
それからは、父親との性の関係は風俗店〈バタフライ〉で再会するまでなかった。
梓が故郷を離れる日の朝、10万円の入った封筒を押しつけるように無言で梓に渡してきた。
梓はそのお金を目の前でびりびりに破いて「さよなら、お父さん」と言って家を出た。
梓の家出は、この時だった。
達也はまだ幼稚園なのに、家出して梓のところへやって来た。
達也の父親、梓の不倫相手の貞人は明日の夜まで、達也を梓にあずけっぱなし。
家に帰りもしないのか。
それとも、子供は不倫相手の梓にあずけて、妻は貞人に抱かれるのだろうか。
梓はテーブルの上の札束をながめながら、お金と子供をあずけて梓を信頼しているように、貞人が見せかけているだけのような気がした。
父親が家を出る日に、お金を渡して離れていく娘を見送る心優しい父親のふりをしようとしたように。
本当は、鬼畜のくせに。
翌日、昼前の11時頃に檜垣隆史たちがぞろぞろとやって来た。
隆史を一人て行かせると、松澤梓にも手を出しかねないと谷崎麗が隆史がまだ寝ているうちに、本条恵美と清水真奈美を前例があるから油断できないと説得した結果、ぞろぞろと全員で迎えに来たのである。
もちろん、そんな事情は知らない松澤梓は少し驚いていた。

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