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媚薬の罠
官能リレー小説 - レイプ

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媚薬の罠 640

「子供が登下校中に痴漢にあったとか、そういう小さな女の子が行方不明になった事件はなかったよ。でも、同じ時期にいじめで自殺した中学生の女の子の記事が、たくさんあったよ」
谷崎麗によると、芹澤愛という中学1年生の女子生徒が、校舎4階の資材室から飛び降り自殺していた。
9月、女子中学生の自殺。
11月〜12月、不審火、高坂家全焼。
「美和が中学生だった貞人に首を絞められたのが10月。なにか関係ありそうな感じがするな」
子供の美和がおそらく貞人の部屋で全裸でベッドに寝そべっていたとき、部屋にあった机の上のパソコンの待ち受け画面に、日付と時間が表示されていた。10月12日と表示があったのを隆史は記憶を幻視した時に気づいていた。
「〈天使の涙〉をその自殺した中学生がいじめた子に飲まされていたら、自殺もありえるでしょう」
倉持志織の意見に、隆史も同意した。
「まだ美和が自殺の方法なんて想像したことや知識もないちびっこだったから、自殺しなかったってことだろうな。自殺した子のことは週刊誌と新聞の記事以外に調べようがない。自殺した子の親がどうしたとかの記事とかはなかった?」
「記事を書いたライターの名前は知っている人だったから、電話をかけて聞いてみたら、学校側は知らなかったと謝罪はしたけれど、その両親が学校側に賠償請求をしたりはしなかったらしいです。自殺した子の親は泣き寝入りですね。ただ、復讐してやると言っていたので気になって1月に取材に行った時には、その両親は引っ越してしまって取材できなかったそうです」
清水真奈美は隆史に報告した。
自殺した芹澤愛という女の子の両親が、高坂家に放火したと考えると、かなり辻褄が合う。
「警察は怨恨の線で、高坂家の放火を調べなかったのか?」
「まったく別の事件として捜査したようです。高坂家の夫婦はボランティア活動なども行っていて、近所でも評判は良かったようで、怨恨の線では捜査されず、不審火との関連で、失火、放火どちらも視野にいれて事件を追っていたようです」
化学者アルベール・レノと島袋琉の両親によって改良された〈天使の涙〉がイニシエーションの儀式用のドラッグとして使われる以前にも〈降臨丸〉というドラッグが存在していた。
子供の美和が飲まされたドラッグは〈降臨丸〉だったのではないかと、倉持志織は推測した。
高坂夫妻は〈降臨丸〉を所持していたと思われる。倉持志織が〈天満教〉に入信するよりも前のことで、志織が入信した頃には、信者の格付けができあがっていたので〈天使の涙〉の所持使用は指導係かそれ以上の信者に限られていた。
〈降臨丸〉はもともとは別の宗教団体で使用されていたもので〈天使の涙〉のように〈天満教〉で作られたドラッグではなかった。

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