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媚薬の罠
官能リレー小説 - レイプ

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媚薬の罠 639

「俺のことはこわくない?」
隆史が質問してみた。
「こわくないって美和に言ったもん」
〈神眼〉で隆史が催眠暗示をかけた時、子供の美和に「魔法のテレビ」の向こう側から、隆史が話しかけてきたらしい。
「びっくりした?」
「うん、びっくりした!」
「よーし、じゃあ今からお姉ちゃんに、俺が会いに行くからね。志織、10分したら、美和の耳元で起きて下さいって声をかけてから、俺をキスで起こしてくれ」
「危険はないんですか?」
「大丈夫。白雪姫ごっこだ」
隆史が美和の頬を撫で、じっと目を見つめると美和が目を閉じて、かくんとうなだれた。隆史は眠った美和の頭を腿の上に乗せ、目を閉じた。
10分後、倉持志織は隆史に言われたように「10分です、起きて下さい」と美和の耳元に声をかけた。
志織がそっと隆史にチュッとキスをすると、隆史が目を開けた。志織がさっと離れて、ソファーに腰を下ろす。
隆史が美和の髪を撫でていると、美和もゆっくりと目を開けた。
「今度は本物の水族館に連れて行くよ。一緒にアイスクリームを食べような、美和」
美和が身を起こして「ほんと?」と隆史に聞いた。
「よーし、指切りげんまんしようか。指切りげんまん、嘘ついたら針千本のーます、指きった!」
「ふふっ、隆史、約束だからね〜」
満面の笑みの美和がそう言ったあと、目を閉じた。
30秒ほどで美和が目を開けると、ソファーから立ち上がり、倉持志織のそばに立って「ありがとうございました。しばらくお世話になります」と頭を下げた。
それは、子供の美和の雰囲気や声の調子ではない。
「10分間で、子供の美和と水族館に行く夢をみてた。かわいかったなぁ」
倉持志織は、女の子と隆史が手をつないで水族館を歩いている姿を思い浮かべて、ほのぼのとした気持ちになった。
美和は自殺の心配はないとわかり、修行場ではなく、個室を使ってもらうことにした。
隠れている子供の美和は、大人の隆史が夢ではなく本当に水族館に行ってデートしてくれると信じてくれたようだった。
「今はわかるんですが、いつもどこかで人をうたがって不安だった気がします。でも、なんかすっきりした感じです」
と美和が、隆史と倉持志織に話したからだった。
「隆史様、本物のお兄ちゃんとして子供の美和さんに、夢の中だからとイタズラしたりなさっていないでしょうね?」
「そんなことしたら、信用されなくなって、ニセモノだって思われて嫌われちゃうだろう。志織の中にも、子供の志織はいないのかな?」
「私は、かなり大人の男性が苦手な子でしたから、隆史様が近づいてきたら、緊張して泣いてしまうと思います」
「志織は子供の頃も、すごくかわいかったと思うんだけどな」
徐麗花がこの場にいたら
「やっぱり、隆史くんはロリコン」
と、隆史はからかわれていただろう。
高坂貞人の両親、高坂正彦と高坂泰子は焼死していた。全焼した家からは、二人の遺体が発見された。
火災の原因は放火の疑いで捜査された。近くの駐車場、公園のゴミ箱、スーパーマーケット等で不審火が相次いでいた。
「この少し前に、新聞記事にはなっていませんが、浮浪者のダンボールの家が焼かれている事件もありました。高坂家の火災のあとは不審火の情報は無くなったので、高坂家の夫婦が放火の犯人ではないかという噂があったそうです」
「犯人は捕まってないの?」
「はい、残念ながら、捕まっておりません」と本条恵美は隆史に報告した。

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