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媚薬の罠
官能リレー小説 - レイプ

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媚薬の罠 617

高坂貞人に、婿養子に来てほしいという話ではないらしい。
「結婚後、離婚することがあったら?」
「ほほほ、私の目の黒いうちは、許しませんよ。私が言うのも、おかしな話かもしれませんけど」
佐伯直子は一度離婚している。離婚した夫との間に息子が一人。それ以外に直子の子供はいない。佐伯直子個人の財産については、彼女の死後に、それぞれ会社を経営している甥っ子や姪っ子たちに分けられるらしい。
「私と会ったことは、美和に話してはいけませんよ。ああ、早く曾孫の顔を見たいものです」
もし、達也が五歳になるまでこの老嬢が健在であれば、全財産を達也に譲ると、遺言状を書き直していたにちがいない。
美和は、父親が佐伯グループの御曹司とは知らない。御曹司と美和の母親は、清掃会社に勤務して共稼ぎで美和を育てたのである。美和が高校卒業後、短大に通い始めたころに美和の両親は、交通事故で亡くなっている。佐伯直子は遠縁の親戚と、美和には言ってあるそうだ。
結局、美和が貞人にいつ、どんなきっかけで一目惚れしたのか貞人は聞き出すことはできなかった。
高坂貞人と秘書の佐倉花凛だけでは、受付嬢の佐伯美和を、懐妊させて寿退社させるのは難しいと、この日、佐倉花凛は少し大きめの字で印字された資料を作成して持参してきていた。
老嬢は老眼鏡をかけて、資料を見ながら佐倉花凛のプレゼンテーションを聞いていた。
状況として、佐伯美和は現在、男性社員から一番狙われやすい人気のある時期である。
この時期に社内恋愛で交際を開始する女性社員は、およそ3ヶ月から3年未満の交際期間中に、妊娠し出産する女性社員を除いて、交際を解消するか、別の男性との交際を開始している。
「翌年、新人女性社員が採用されて、人気が移るまで、男性社員に求愛され続けます」
現在、高坂貞人に対して交際を希望し、交際を開始した、と仮定しても、別の男性との恋愛関係(上司との不倫関係もふくむ)に移行する可能性はかなり高い。
解決策としては、交際期間中に濃密な性関係によって佐伯美和の妊娠という、既成事実によって結婚させることが確実な解決策と思われる。
そのために高坂貞人と佐伯美和が接触する機会と、性関係を持つための余暇が必要となる。
……高坂貞人はプレゼンテーションを聞いていて、動物園で飼育されている動物に子作りさせたり、競走馬を繁殖させるのはこんな感じなのかなと思って、うんざりしていた。
「だいたい話は理解できました。高坂貞人さんと美和の接触する機会を多く作ることはどうすればできるのかしら?」
「私は秘書の仕事があります。秘書の業務内で協力できる範囲は限られますので私の他にも社内に、この案件を理解し、共に行動してくれる協力者が必要です」

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