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媚薬の罠
官能リレー小説 - レイプ

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媚薬の罠 607

タクシーを二台呼び、先に到着したタクシーに佐倉を押しこんで、運転手に先払いで1万円札を渡した。
佐倉は何か言いたげに貞人を見つめていたが、貞人は頭を撫でてやり、タクシーの運転手に「行ってくれ」と言って佐倉から離れた。
食欲も、眠気も、まだ戻ってこない。ただ、頬を撫でる夜風がとても気持ちが良かった。
次のタクシーに乗り込むと、貞人は会社に近い24時間営業のマンガ喫茶に向かった。
いくら喉が渇いても、そのマンガ喫茶は、ドリンク無料なので、安心してがぶ飲みできる。
(もう少し丁寧に虐めておいたほうが良かったかもな。それにしても、責任感が強い女の人も、生きずらいものだな)
ドラッグの使用がパレたり、リストラされたり、左遷されたりもせずに、同僚の杉下に「高坂ちゃんは、誰が好みよ?」と聞かれたり、新人受付嬢がかわいいと聞かされたり、無事に残業代は、当日分までなので、午前0時過ぎた分はカットされますが、払われることになりましたと、経理部から連絡があったり、まあまあ良くも悪くない感じなのは、秘書課の佐倉が、うまくやってくれたのだろうと、貞人は思った。
(うまくやってくれたお礼に、佐倉さんを、休みが取れそうだったら、また調教してやらないといけないな)
昼食を終えた貞人が考えながら席を立つと「えー、もう戻るのかよ。高坂ちゃんは仕事の鬼だ。ここは地獄だ」と同僚の杉下がぼやいていた。
「ごめん、御主人様、しばらく音信不通になるけど、金貯めて日本で待ってて」
カズキは捕まらずに無事に国外逃亡できたようだが、どこにいるのか、いつ戻ってくるのかはわからない。
は〜っとため息をついて、今月中に終わらせる仕事の予定を、貞人は自分の席に戻って確認した。
なぜハニートラップのターゲットが、高坂貞人に選ばれたのか。そしてなぜ、仕掛け人が秘書課の佐倉花凛(サクラカリン)だったのか。
貞人は深く考えずに、株主連中の悪ふざけだと決めつけていた。
新人受付嬢の「美和ちゃん」にも、貞人は興味がなかった。
貞人と結婚して高坂美和になったが、旧姓は佐伯美和(サエキミワ)という。
多くの株を所有している株主を、大株主という。
佐倉家と佐伯家。
この二つの一族が大株主。
社長の佐久間廣(サクマヒロシ)の佐久間家。
佐倉家と佐伯家と佐久間家は縁故関係がある。もちろん株式公開している上場企業なので、血縁関係がない株主もいる。
20%を社長の佐久間廣。
24%を佐倉家。
36%を佐伯家。
残り20%は血縁関係のない株主で、各1%未満の保有率である。
貞人の勤める(株)丸鷹商事で、現社長を解任して新社長を就任させるとして、佐倉家と佐伯家が協力すれば合計60%の株保有率があり、株主総会の決議(多数決制)で決められる。社長が嫌だとごねても逆らうことができない。
しかし、佐久間廣が社長なのは、佐倉家と佐伯家は仲が悪く、佐久間家は両家との関係は中立で仲裁役だからである。

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