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媚薬の罠
官能リレー小説 - レイプ

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媚薬の罠 599

覚醒剤を打つのではなく、ラブホテルで貞人やカズキは炙りで使うことはある。大麻は二人とも体質が合わないのか、吐き気をもよおしてしまうのでやらない。
カズキが美和を連れて行ったのは、ファミレスでも、デパートの中の飲食店でもなく、ホテルの中のレストランだった。
「ディナーとちがって前日までに予約する必要もないし、平日の昼間のほうが値段も手頃なんです」
「あら、カズキさん、私が昼食を済ませていたらどうするおつもりでしたの?」
「来なかったかもしれません。ここの昼間のコースの料理もおいしいですが、デザートをぜひ美和さんに食べてもらいたくて」
「ふふっ、どのデザートがおすすめですの?」
「アメリカンチェリーのクラフティとジュビレ、桃とヨーグルトのエスプーマのバニラアイス添え、どちらもおすすめです。あと、俺は運転するのでワインを飲めませんが、ディナーと同じように料理に合ったワインをソムリエがおすすめしてくれます。ワインがお嫌いでなければ一杯だけいかがですか?」
美和は少し考えてから、料理のメニューはガスキと同じものを、デザートはバニラアイスはわかったので、桃とヨーグルトのエスプーマのバニラアイス添えを、そして、ワインとバニラアイスは合うと思い、ソムリエにデザートに合うワインを選んでもらった。
シャトー・ディケムという白ワインを美和は初めて飲んだ。グラスの中で薄い黄金色がとてもきれいで、すっきりとした甘さの中に、ほのかな酸味もあり、デザートとよく合っていた。
(……あっ、もうこんな時間、達也をお迎えに行かなくちゃ)
カズキに家の前まで送ってもらい、家に戻ってきても、まだ美和はふわふわと夢見心地なのだった。
その日の達也の夕食は、冷蔵庫の中にある食材で適当にありあわせのものを作るのも美和は自分だけ贅沢をさせてもらったので気まずさを感じ、デリバリーで、達也の大好きなファミレスのハンバーグをお取りよせしてあげることにした。
「達也、おいしい?」
「うん!」
美和もレストランで、黒毛和牛フィレ肉のグリエとウニのアンサンブルを食べていた時、おいしくて、このぐらいにこやかな顔になっていたのかもしれないと思いながら、達也を見つめていた。
(たまには達也にも贅沢をさせてあげようかな、ふふっ)
「貞人さんには、ホテルのレストランに美和さんを連れて来たのを内緒にしておいて下さい。俺が好きでやってることなのに、貞人さんは俺に、お金を払うとか言い出しそうな気がするので……。美和さん、また、コースメニューの料理が変わったら、俺と食事につきあっていただけたら、うれしいです」
カズキにそう言われて「はい、本当においしかったです。ごちそうさまでした」と言ったあと、これは浮気かも……と一瞬美和は思ってしまった。
「俺が大学生の頃に、お金がなくて晩御飯を抜いてしのごうと思った時に、貞人さんだってアルバイトしかしてなくて、余裕なんてなかったのに、カズキ飯食いに行くぞって、定食屋に連れて行ってくれたんです。俺に1200円のヒレカツ定食を大盛で注文しておいて、自分は安い550円のチャーハンを食べて。俺はこれが好きなんだって。だから、ちょっとした恩返しだと思って、気にしないで下さい」
「そうだったんですね。とても、いい話を聞いた気がします」
美和は大学生の貞人とカズキが定食屋で食事をしている様子を、酔いが回ってきて少し眠気も感じていたので、目を閉じて思い浮かべていた。
転売するためのドラッグを大量に買い込んで、売りさばくまで、二人とも一時的に、手持ちの現金があまりなかっただけなのだが……。

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