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媚薬の罠
官能リレー小説 - レイプ

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媚薬の罠 598

貞人やカズキが学生だった頃の渋谷は、現在規制されているが、合法ドラッグ、リキッド、処方される精神安定剤などがセンター街のマクドナルドより手前のビルの地下で、ブラックライトで装飾された店内で「合法屋」と看板を出して売られていたり、露店で売られていた。脱法ハーブがブームになる少し前である。
たとえば、「ラッシュ」などはセックスする前に二人で吸ってキメめると、かなり強くてクラクラして、気持ちがいいと噂になっていた。咳止め薬のブロン錠も、今のようにドラッグとして使用できないように成分が見直される前で、薬局で市販されていた。ゾウに使う麻酔薬の「ケタミン」なども手軽にバイヤーから手に入った。
カズキは渋谷を中心に、都内にあるクラブで荒稼ぎしていた。規制が厳しくなった頃には、カズキは渋谷から姿を消していた。
本条恵美は、その頃から稼いでいたバイヤーたちをMDMAの密売がらみでかなり摘発し、カズキの名前だけは情報として聞き出していた。
達也が生まれてからは、夫婦の営みは新婚の頃よりもかなり減って、もう誰からも女として求められることはないと思うと、口にすることはなかったが、少しさびしさも美和は感じていた。
「ああ、もうこんな時間だな、美和、俺はもう寝るよ」
「おやすみなさい。あなた、達也を起こさないで下さいね」
夫の貞人は子供部屋で眠る達也の寝顔を見てから、ベッドですぐに眠ると朝まで目を覚ますことがない。
もしも貞人が、美和のさみしさをかまってまぎらわせてくれる夜は、美和と一緒に寝室に行くために、リビングのソファーでテレビをながめて美和が入浴を終えるまで待っている。
美和はシャワーを浴びながら、浴室で声を出さないように気をつけながら、満たされない性欲をもてあまし、今夜も自慰に耽った。
「ふぅ……ンッ……ぁぅ……はぁ、はぁ……」
美和は風呂椅子に腰を下ろし、左手は乳首をいじり、右手の指先で自分の秘所のわれめをいじる。今夜は貞人ではなく、カズキの繊細な指先でいじられているのをつい妄想してしまっていた。
カズキが訪れるのは、達也が幼稚園に行っていて、洗濯や部屋の掃除などは午前10時過ぎぐらいで済ませたあとから、達也を午後に迎えに行くまでの時間で、美和がファッション雑誌をながめているか、ネット配信の映画やネット動画をながめて過ごしている時間だった。
「上がってお茶でもいかがですか?」
と美和が誘ってみても、家に上がろうとはせず、しばらくは玄関で美和に聞かれると、大学生だった貞人と登山をして満天の星空を見た話や二人で渋谷に古着を買いに行った話などを聞かせてくれて帰って行った。有名店のチョコレートやプリンなどを持参してくれるのは、結婚してからは遠出をしなくなった美和には、うれしかった。
「あの、昼食がまだでしたら、俺と一緒にいかがですか?」
しばらくして、家には貞人に気を使って遠慮しているのか上がろうとはしないカズキから昼食に誘われた時、美和は胸がときめいていた。
「こんな車ですいません」
カズキが近くのコインパーキングに停車していた、ダイハツのウェイクの前で美和に言った。
もしも、カズキの車が、高級車やスポーツカーだったら、逆に美和が気おくれしてしまっていたはずだし、また仕事用の乗用車だったら、こんなにどきどきしないのに、と美和は思った。カズキのプライベートな一面を見せてもらったような気がした。
貞人は自動車免許は持っているが、ペーパードライバーで運転はしないので、運転しているカズキの横顔を、助手席に乗せてもらい、ちらちらと美和は見ながらカズキに頼もしさのようなものを感じていた。
「あの、カズキさんは煙草は喫わないのですか?」
「貞人さんが煙草嫌いなので、つきあっているうちに、俺も喫わなくなってしまいました」
助手席に乗せてもらっても、煙草臭い車だったらちょっと嫌かもと車に乗せてもらう前に美和は思ったのだが、カズキの車は、煙草の臭いがしなかった。

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