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媚薬の罠
官能リレー小説 - レイプ

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媚薬の罠 595

清水真奈美が達也を持ち上げてやり、インターホンが押せた。
「……はい」
ドアが外の様子をうかがえるぐらい少し開くと「あずさちゃん!」と達也の声がしたので、あわてて松澤梓が、玄関ドアを開けた。
「あの……あなたたちは?」
「達也をここまで連れてきました」
隆史かそう言って、にっこりと笑い、警戒された。
「たかし、めぐみ、うらら、おっぱい」
達也なりに梓にあやしくないと伝えようとしてくれた。ただ、隆史の認識が清水真奈美だけ「メガネおっぱい」だったため、おかしなことになっていた。
「おともだち」
松澤梓は意味がわからず、首をかしげた。
その間に隆史と本条恵美が、小声で打ち合わせをした。
「こーなったらこっちの知ってること全部、話しちゃおう。そうじゃないと、納得しないだろ」「わかりました」
これだけの打ち合わせである。
玄関の隙間からレオがするりと抜け出して、達也のそばにちょこんと座った。
「にゃうぅっ!」
レオが松澤梓に話しかけるように鳴いた。
松澤梓はため息をついて、扉を開けた。
「かわいそうに……すいません、ありがとうございました」
達也も「図書館、いったら、ママおこった」とたどたどしく補足してくれた。
「達也、ありがとう」
隆史が達也の頭を撫でた。
本条恵美は、探偵事務所に高坂美和から浮気調査の依頼があり、松澤梓の部屋の前で、高坂貞人と梓の密会現場を撮影したことから話した。
「ええ、たしかに、この子の父親の高坂貞人は、私の恋人です」
「では、こちらの人はどのようなご関係なのでしょうか?」
薬物の取引の現場をとらえた画像を松澤梓に確認してもらった。
「私たちは警察ではありませんし、通報もしていません」
「達也、麗とおっぱいおねぇちゃんと三人で、図書館に行く?」
「うん!」
谷崎麗が気を使い、達也を図書館に連れ出した。
清水真奈美が一生懸命、まなみ、と自分の名前を教えていた。
「これで大人の事情の話ができるな。達也は、けっこうちゃんと話を聞いて考えてるから」
隆史が、そばに来て顔を洗っているレオに話しかけるように言った。
松澤梓はカズキの持ってきた包みをリビングに持って来た。
「中身は現金だな。重さから600万ってところだね」
「そうです。このお金を貞人さんが私やレオの生活費を抜いて、カズキという人に返すんです。3ヶ月か4ヶ月に一度、カズキさんが来ます」
「恵美、考えすぎだったかな?」
「いえ、バイヤーのカズキといえば、有名な売人です」
はっきりと本条恵美は、松澤梓に言い切った。
「カズキさんは、貞人さんの親友だそうです。私は貞人さんから、達也くんをあずかってほしいと頼まれることがあるので、よくここに連れて来ます。でも、達也くんが一人でここに来ようとしたのは初めてなので、ちょっと驚きました」
「ぷち家出だよ。ここなら梓さんやレオがいるし、パパが迎えに来てくれる」
隆史がレオの鼻先に人差し指を近づけると、クンクンて匂いを嗅がせながら、梓に言った。
「たしかに、達也がここなら安全だと思ったわけがわかる。梓さんは、ドラッグに手を出していない」
隆史は梓にわからないように〈神眼〉で探りを入れている。脳内から情報を引き出していた。
「梓さん、そうなんですか?」
本条恵美が、穏やかな口調で松澤梓にたずねた。
「私と貞人さんはカズキさんにそれぞれ500万出資して、利益に応じてお金を受け取っています。お金を貸して、利息を受け取って返済してもらっているだけで、罪には問われませんよね?」
「梓さん、カズキがバイヤーだと知っていて、お金を回しているんですか?」
「もしもの時は、知らなかったと言い張ります。私たちは刑務所に入って、達也くんと離れる気はありませんから」
隆史がそれを聞いた恵美が何か言いたげだったので、テーブルの下で、恵美の手をこっそり握って制止した。

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