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媚薬の罠
官能リレー小説 - レイプ

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媚薬の罠 587

事務所では、本条恵美がベテラン弁護士の矢崎大介の意見を聞いて「ありがとうございました」と丁寧に頭を下げ相談料を渡そうとしていた。
「相談料は無料とさせていただきます。別件で何かあれば……さっきから電話が鳴ってますな」
電話をかけているのは檜垣隆史である。
「恵美、シズノエンターテイメントの女社長に、田口純也を訴えるなら依頼してほしいと言ってみろと、檜垣隆史が言ってると伝えてくれ」
矢崎大介は恵美から伝言を聞くと、それまでしかめっ面だったのが嘘のような笑みを浮かべて帰っていった。
「ブラック弁護士のくせに、矢崎、なかなかやるな。恵美、この依頼はこれ以上親切に深入りする必要はなさそうだぞ」
事務所に谷崎麗と戻ってきた隆史が、恵美に言った。
「旦那じゃなくて別の奴が人妻にアドバイスしている可能性だってあるからな。依頼人は離婚されたら困る理由があるかもな。調べてもまったく利益にはならないけど、聞き込みに俺と麗で行ってやってもいいぞ」
弁護士の矢崎大介は、シズノエンターテイメントの女社長中川静乃からの依頼を受けて、田口純也に対し、シズノエンターテイメントか被ったイメージダウンに対する多額の賠償請求を行った。
中山静乃は以前は田口純也にべた惚れだったが、隆史から好みが変わる催眠をかけられて、今は年下出はなく年上、雰囲気も落ち着いた渋い紳士が好みになっている。弁護士の矢崎大介は、女社長の中川静乃の好みにぴったりだった。
恵美は依頼人に慰謝料請求しても、かかる費用の方が大きくなること、慰謝料を請求された浮気相手が弁護士を雇って、請求額を減らすために「あなたの身辺調査を、別の調査会社に依頼するかもしれません」と電話をかけて伝えた。
「わ、わかりました。慰謝料請求はしません。では」
とあわてて電話を切ったので、ため息をついたあと
「残念ですが、隆史さんの推理通りだと思います」
と本条恵美は言った。
「恵美、利用されたからって、そんなに悲しそうな顔するなよ」
「ちがうんです、浮気した男性や依頼人をパパ、ママって呼んで大好きな子供がなんか、かわいそうな気がして」
「うーん、大人の事情はまだわからないんじゃないかな……そうだな。まだわからないといいな」
隆史がそう言って、本条恵美を抱き寄せて、背中を撫でた。谷崎麗の目の前で。
(あー、隆史さんが優しいのはわかるけど、私の目の前でいちゃいちゃされても、目のやり場に困るんだけど)
谷崎麗がトイレに行くふりをして、その場を外した。

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