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媚薬の罠
官能リレー小説 - レイプ

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媚薬の罠 552

「輪姦されちゃうかと思った」
「うーん、一年ぐらい勃起しないようにしておけばよかったかな」
「そんなことできるの?」
「七海がお仕事してるうちに、できるようになった」
なぜ、隆史が七海を救出できたかといえば、椎名瑶子の様子を遠目で見守るために来たからである。
電車の中で並んで座って話をしている。
「隆史さん、うちまでついて来るの?」
「うん」
関口七海はさっきから、隆史の手を握って離さない。
殴られた時は、気が動転していてこわさを忘れていたが、襲われたことが、あとからじわじわとこわくなったからだった。
(本当にタイミングがいい人だわ)
七海が隆史に耳に手をあてひそひそと言った。
「うちはシングルベッドひとつしかないよ」
「うん」
隆史はそう言って、また七海と手をつないだ。
「どうぞ。散らかってるけど上がって」
「おじゃまします」
パチンコライターの関口七海の部屋は、二階建てアパートの202号室。1LDの間取りで、リビングに置かれたテーブルに置かれたパソコンを使って仕事をしているようだった。
「隆史さんも食べる?」
エプロンをつけて冷凍チャーハンをフライパンで炒めながら、七海が隆史に言った。
「いいの?」
「あとは餃子だけだけどね」
テーブルの上を占領していたノートや雑誌を七海は押入れの空きスペースにしまって、チャーハンと餃子を並べた。
「お客さん用のお箸はないから、わり箸でね。スプーンは、スプーンとフォークの4本セットっていうのを買ったからあるんだけど」
七海はチャーハンに一味唐辛子の粉をふりかけて「いただきまーす」とぱくぱくと食べる。
隆史も七海の真似して、量は少なめに唐辛子をかけてみた。
チャーハンと餃子を4つ食べた七海が「餃子の残りは食べちゃっていいからね」と言って、ため息をついた。満腹になって考えごとができる気持ちの余裕ができたらしい。
「七海、どうした?」
「ん、全部食べちゃったら聞いてもらおうかな。でも、私みたいにがつがつたべなくていーからね」
二人分の食べ終えた食器を七海が洗い終えると、エプロンをはずし、テーブルに戻ってきた。
「私を襲ってきた子たちがいたじゃない」
「正座させて泣かせてやっただけじゃ、ダメ?」
「…………そういうことじゃないの」
関口七海はどうして今、パチンコライターになったのかを話し始めた。

6歳の頃、パパが死んだ。
15歳の頃、母が再婚した。
新しいパパは悪い人じゃなかった。
高校を卒業すると、親元を離れて街に出た。
アルバイトは喫茶店で、食事は無料で食べさせてくれた。食事をしていて店に貼ってあったアルバイト募集の手書きの貼り紙を見て、働かせて下さいと頼んだ。住む場所が決まるまで、マンガ喫茶から喫茶店に通ってた。店長はとてもいい人だった。
線路沿いの電車がはっきりなしに通る古いアパートで、電車が通ると建物が揺れた。一階の角部屋で日当たりは悪かった。慣れるまで、マンガ喫茶のほうが快適に思えた。マンガも読み放題で、ドリンク無料。シャワーと電子レンジが使えた。洗濯物は、洗濯機を買うまでコインランドリーを使ってた。
樋口荘っていうボロボロのアパートで、2階に上がる鉄の階段はすごく錆びてたから、思いっきり踏んだら踏み抜けそうだった。初めは部屋になんにもなかった。畳だけ新品に交換してあって。エアコンなんてなかったよ。
でも地元に帰ろうとは思わなかったよ。再婚して、お父さんとお母さんの家になっちゃった気がして。
喫茶店は、常連さんが食事をしたり、珈琲を飲みに来るのがほとんど。たまに、通りすがりの人が来るぐらい。

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