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媚薬の罠
官能リレー小説 - レイプ

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媚薬の罠 551

「おかげさまで。ごめんなさい、これから帰って仕事があるから……痛っ!」
そう言うと関口七海は、右の二の腕のあたりの筋肉を握り潰すようにつかんだ、脇に回ったドレッドヘアーの男をにらんだ。
左側に立った天然パーマかわからないがもっさりとした髪型の男が「ちょっと俺らとつきあえよっと」とみぞおちを狙って殴りつけてきた。空腹だったので吐かなかったが、痛みに息がつまる。声が出ない。
パチンコライターをしているとファンだと話しかけて来たり缶コーヒーをお供え物のように置いていく人がたまにいる。ファンかもしれないと、いちおう立ち止まったのがまずかった。
通行人のスーツ姿サラリーマン風の男性は関わりたくないのか殴られたのを見たはずなのに、見てみぬふりで立ち去った。
いがぐり坊主頭が周りを見渡し通りよりも目立たない物陰を仲間の二人に指さす。
(……目的は金、体、どっちも?)
ドレッドヘアーともさっとパーマが両脇から腕を組むようにして体を丸めた関口七海を物陰に連れ込もうとしていた。
「おい、ちょっと待てよ」
近づいてきた檜垣隆史が声をかけた。
三人が隆史をにらみつけてきた。
道から外れた物陰で三人は正座させられた。
「なにを男三人でやってるんだよ。いい女を見かけたからって、誘いかたが下手すぎるだろ」
腰に手をあて怒っている関口七海と笑顔ではない檜垣隆史に見下ろされた三人が、しおらしくうつむいている。
隆史が〈神眼〉を使ったとはわからないが、七海はとにかく、隆史が危ないところを助けてくれたのはわかった。
三人から隆史が話を聞き出してみると、三人は乗り打ちで、スロットの高設定台や釘の甘めな台を占領して他の客に打たせないようにして稼いだり、たまに換金額が高い女性客をカツアゲしていたらしい。
チンピラというやつである。
隆史はスマートフォンで三人の顔を撮影した。
「あの店とこのへんをうろちょろしてるのを見かけたら、わかるよな?」
「「「スイマセンデシタ」」」
三人が泣きべそをかいて声をそろえて言った。
「あと一時間ぐらいそうしてろよ、七海、ほっといて帰ろう」
「うん」
七海が狙っていた遊戯台から離れず打ち続けていたので、じゃまだったこと。
店員と親しげだったので、むりやりどかせられなかったこと。
自分たちは負けていて、お金が欲しくてカツアゲしたかったこと。
以上、三点がチンピラ三人の青年の主張であった。女性客を狙うなど悪質な傾向があったので、隆史は追い出すことにした。
「あー、ヤクザがいた頃は、ガキんちょはヤクザがこわいから、おとなしくいい子にしてたんだけど、なんか俺がヤクザみたいじゃん、やだなあ」

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