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媚薬の罠
官能リレー小説 - レイプ

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媚薬の罠 547

芸能プロダクション「キング」にアニメの主題歌を歌わせたいと翌日、女社長の神林弥生にオファーがあり、オーディションで合格したら所属の契約を結ぶつもりでいたのでとても驚いたが、
(シズノプロダクション、最高の原石を手放したわね、ざまあみろ!)
と、こちらも社長室でガッツポーズをした神林弥生を秘書が驚いて見ていた。
「痴漢に恋して」の主題歌を歌った「M」は、アニメファンから謎の歌手として話題になった。初めての歌手活動だったので「M」つまり美樹のイニシャルを芸名とした小野田美樹の歌声はアニメファンを魅了した。
その主題歌をのちに隆史が聴いて「ふむ、かわいい声だ」とにやけていた。
メイプルシロップ原作のアダルトアニメ「痴漢に恋して」は最近のアニメ業界の流れからすれば、なぜ話題になって人気が出たのか、理解しがたい仇花といえる作品となった。
いわゆる超大作、絶対売れるだろうと有名なアニメ製作会社が総力を結集して作りました、とか、人気のあるマンガのミリオンセラー作品のアニメ化で劇場公開もふくむメジャー路線の流れ。これはファン層が存在するためにそこそこ人気が出る。
ネット上の動画配信サービスの有料コンテンツとして低予算だが作家性が強い芸術作品として製作されたアニメ作品というマイナー路線の流れ。海外などにもアニメ作品は配信されていて、たとえば有名な映画監督などが素晴らしいと絶賛すると視聴するため利用者が急に増えて、人気が出ることがある。
テレビアニメは大手玩具メーカーや一般の大手企業がスポンサーの子供向けの長寿番組と、かろうじて深夜枠にマンガ雑誌が売り上げの中心となる出版社が青年誌に掲載された作品をPRするために出資してアニメ化したり、一般企業が税金対策で出資してアニメを製作しているが、視聴率はアニメファンがネット動画配信サービスの視聴に流れているため低い。
アダルトアニメは、DVD化されて販売されるとはいえ、テレビ放映はできず、劇場公開もできず、海外に輸出すればポルノ規制を配慮されてスポンサーから敬遠されてしまうエロアニメは、人気が出ることはなく、一部のコアなアニメファンが購入すれば、その後は店頭からはかなく消えていくという流れの中にあった。
人の興味として、食とエロだけはなくなることはない、必ず需要はある。
とはいえ、まさかエロアニメからスポンサー離れが進んでいるアニメ業界の中で近年まれにみる話題作が出るとは、製作するために出資したアダルトグッズの製造メーカーや版権を持ついわゆるAVメーカーも考えていなかった。
メイプルシロップこと緒川翠の繊細にして、画力の高い画風の人気はかなり隠れた人気があった。「おふろカフェ」の本棚にまぎれこむぐらいには。
マンガ雑誌の売り上げは少年誌と青年誌が多い。
だが、マンガ好きなファンはたとえ10部、20部しか自費出版で販売されない同人誌や目立たない電子書籍でも購入して読んでいる。
エロマンガ雑誌では看板作家になった緒川翠のマンガ作品とアニメ化作品、どちらがいいかネット上の掲示板では熱く討論されていたが「痴漢に恋して」に対しては「どちらも名作」と意見が一致した。

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