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媚薬の罠
官能リレー小説 - レイプ

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媚薬の罠 542

(どうして会えなかったじゃなくて、女優と自分の考えかたのちがいに気づかないのかってことなんだけとなぁ)
隆史が「キャラメルマキアート」を飲んで、小野田美樹の顔を見つめた。見つめられた小野田美樹は微笑して見返している。
子供のときに演劇を観賞したとか、映画を観たという話が小野田美樹から出てくるかと思っていたら、何をしたらいいかわかりやすいから、という答えに隆史はちょっと困ってしまった。
「そうだ、女優じゃないけど、おもしろい話が聞かせてもらえるかもしれない」
隆史はマンガにのメイプルシロップこと緒川翠に、小野田美樹を会わせてみることにした。
「そうそう、これこれ、ありがとう」
緒川翠は「抹茶クリームフラペチーノ」を受け取りにっこりと笑った。
隆史が連絡すると、スターバックスにいるなら買ってきてと緒川翠に言われた。
「小野田美樹さん、マンガ雑誌のグラビアに出てたわよね。お会いできてうれしいわ」
「おっと、今日はメイプルシロップ先生の顔でお願いします」
「わ、わかってるわよ、隆史さんたら、もう」
いや、絶対に獲物を狙う目だったと隆史は思う。
「メイプルシロップ先生に質問します。どうして先生はマンガ家になりたいと思ったのですか?」
「マンガが大好きだからです」
隆史の質問に緒川翠がずばりと言い切った。
小野田美樹に無くて、緒川翠にあるもの。
隆史がどうして女優になりたいのか質問して、返ってきた答えに感じた違和感。
小野田美樹の返答には、演劇というものに対する情熱が感じられなかった。
「私が答えたから、次は私が小野田美樹さんに質問します。グラビアアイドルと女優のちがいは何だと思いますか?」
「セリフがあるかないかですか。あまり考えたことがなかったので、ちゃんと答えになってますか?」
「うんうん、OK。考えたことがないことを質問されると、びっくりしちゃうわよね。でも、わかりませんって言わないで、考えて答えることで、自分の考えかたがわかってくることもあるのよ」
「えっと、檜垣隆史さんに質問です。初めてキスをした人はおぼえていますか?」
「おぼえています。高校2年生の時の同級生です」
「ふふっ、私は幼稚園のときにパパにしちゃったのがファーストキスでした」
「うわーっ、やられた。それなら、子猫のハルって言えばよかった」
「ネコ好きなんですか?」
「昼寝してたら、飛び乗ってきてぺろって。積極的な女性も大好きですよ」
「そうなんですね」
「では、次の質問です。メイプルシロップ先生は多くの作品を手がけていらっしゃいますが、作品間で登場人物が似てしまうことはないのでしょうか?」
「それは絵の描き分けのことですか、それとも登場人物の役割の話ですか?」
「似てしまうところ、ちがいをつけるところで気をつけているところを、描き分けからお願いします」
「そうですね、髪の毛を一本飛び出させておこうとか、もう少し胸のあたりを大きく描こうとか、服装とか、見た目の特徴を持たせる工夫はします。描いていて、見分けがつかないと困りますから。そうする理由というのは、登場人物がそれぞれ別の人生を生きているからなんですよ、想像の中ではね」
「それで聖戦シャングリ・ラではあれほどたくさんのキャラクターが登場しているわけですね」
「ストーリー上の役割でいえば、どうしても似てしまうのはあるわけで、役割かぶりは避けられないところはあります」
「ストーリー上の役割、つまりストーリーそのものは似てしまうということですか?」
「質問はひとつまで。それは次の質問で。美樹さんに質問です。カメラマンが撮りたいイメージに近づきたいほうですか、それとも、私そのものをうまく使って撮影して欲しいほうですか?」

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