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媚薬の罠
官能リレー小説 - レイプ

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媚薬の罠 532

「それで私のところに依頼に来たわけですね」
「はい。渉から腕利きの探偵がいるから、困った時は行ってみるといいと聞いていたので」
「捜査に協力をお願いすることもあるかもしれませんから、連絡先をこちらに」
「あの、費用は?」
「解決できなければ意味ないので捜査がすすんでからということで。田口さんはここに依頼したことを誰にも話したりなさらないように。こちらから連絡があるまでは会社の指示に従って御自分で小野田美樹さんを捜したりは絶対になさらないで下さい。これらの条件を守っていただけるのであれば、この依頼を引き受けます」
「はい、よろしくお願いします」
田口純也が探偵事務所から立ち去ると谷崎麗が「猫のみーちゃんを捜すはずだったのに、グラビアアイドルを捜すことになっちゃったね」と言った。
「今回の事件は、隆史さんに連絡しなければ……」
「何で隆史さんに連絡するの?」
シズノエンターテイメントという芸能プロダクションには、枕営業の噂がある。
グラビアアイドルの失踪だけなら、田口純也が逮捕されるとしても警察に任せることをすすめるつもりだったが、その芸能事務所がシズノエンターテイメントだったので本条恵美は依頼を引き受けることにしたのである。
枕営業が行われているのかどうかを本条恵美は知りたいわけではない。それは田口純也から聞き出せば知ることができる。
女優、原瑛子(ハラエイコ)の自殺。
本条恵美の夫の正和はシズノエンターテイメントの女優が自殺したときに、遺体から薬物の反応があったということから捜査を開始した。
自殺した女優と中川静乃は仕事仲間で親友でもあった。どうやって女優が薬物を入手したのか。本条正和は任意同行に応じた中川静乃から聞き込みを行った。
瑛子が薬物に手を出していることを中川静乃はまったく知らなかったと供述している。
葬儀の時には中川静乃が記者たちの前で親友がいかに素晴らしい女優であったか涙ながらに語った。
警察は原瑛子の自殺は薬物が原因ということを伏せて発表した。
マトリはシズノエンターテイメントの他のタレントやアイドルの交遊関係を捜査し、ヤクザを介在して芸能人に薬物を渡している密売人を逮捕。
ヤクザが取引を行っている海外の密売組織が存在することを正和は知った。密輸されてきた覚醒剤の取引に、ヤクザとして潜入捜査していた正和は立ち会うはずだった。
しかし、情報を流したはずの正和は、密輸取引の現場にはいなかった。
恵美の夫の正和は、大型トラックのような車両に轢き殺された遺体となり、雪が溶けてきた頃に長野県の山中から見つかった。
取引の現場にいたヤクザや見張りに使われていたフィリピン人は逮捕されたが、肝心のドラッグ・ディーラーは逮捕できなかった。
シズノエンターテイメントの歌手が大麻所持で逮捕されたが、それはヤクザに使われていた運び屋が自供した情報によるものであった。
これに対しても、中川静乃は知らなかったと週刊誌の記者の聞き込みに答えている。
先週、もともとはシズノエンターテイメントに所属していたAV女優の白石ひなが自殺したが、原瑛子が使っていたのと同じ成分の薬物が検出されたことを本条恵美は情報を得ていた。
ヤクザの覚醒剤と大麻の取引そのものが、大がかりに捜査の目をごまかすためのものだったとしたら。
「原瑛子と白石ひなの共通点はシズノエンターテイメントという芸能事務所しかない。きっと、小野田美樹さんは自殺に見せかけて殺される。直接の死因がなんであれ、失踪より先に自殺のニュースが流れるはずよ。でも、私たちが小野田美樹さんがどこかで自殺する前に発見できれば、隆史さんに治療してもらえる」

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