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媚薬の罠
官能リレー小説 - レイプ

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媚薬の罠 480

「隆史さんは油絵を描くんですか?」
河井望が隆史に聞いてきたので「いや、最近はまったく。忙しくてね。色鉛筆やパステルも色数がたくさんあると、なんか楽しいよな」とにこやかに答えた。
「すごい、41色もあるんですね」
「舞、緑味の強い青色と緑味の強い黄色を混ぜれば鮮やかな緑になるぞ。色味同士の中に同系色の顔料が含まれると鮮やかさが増す。41色だけど実はもっとたくさんの色ができる」
「隆史さん、美術の先生みたい」
こそこそと隆史がプレゼントした油絵具セットの値段を河井望が舞に教えた。これ10万円以上するやつだよ、と舞の耳に手を当て囁いている。
「ええっ、隆史さん、こんなに高いやつをもらっちゃっていいんですか?」
「俺は舞の、その驚いた顔を見るためにきた。使ってみて、もっと驚いてくれ」
隆史はそう言って、舞にニヤリと笑った。
「……アトリエにパソコンがある」
「隆史さん、望ちゃんは、パソコンでCGのイラストを描くんですよ」
隆史は自分のスマートフォンでネット型オンラインゲームの、キャラクター画像を河井望に見せた。
「こういう光の加減とか色の透かしかたってわかるかな、俺にはよくわからないんだけど」
「こっちに来て下さい」
河井望が描画ソフトで似たような加工を10分かけずに上画面上に再現してみせた。
「これもおもしろいな。絵具が乾く時間がない分だけ、早く仕上がる」
隆史が画面を見つめて感心していた。
「隆史さん、これって聖戦シャングリ・ラのアーヤですよね」
「そうそう、望ちゃん、スマホのゲーム好きなの?」
「はい。のぞみ、ってプレイヤーがいたら私です」
隆史がTAKAとハンドルネームを教えると、河井望が「あ、あの……握手して下さい!」と、もじもじしながら言った。
隆史は湯治場の旅行中は、イベントに参加していなかったが、すでに上位ランキングのプレイヤーで聖戦シャングリ・ラの有名人である。
(あ、この子は職人タイプだな)
隆史はそう感じたので河井望のために後日、隆史から頼まれて、ゲーム制作会社フェアリードリームのプロデューサー岡田昴がゲスト講師に呼ばれた。卒業後、河井望はフェアリードリームに入社することになった。
そして岡田昴とこの河井望が結婚することになるとは、隆史と星野舞も予想していなかった。
「隆史さん、この油絵の道具で絵を描いたら、また会いに来てくれますか?」
「志織に絵が完成したと連絡してくれたら、絵を見せてもらいに来るよ」
隆史は星野舞の頭を撫でながら言った。

島袋琉が隆史が立ち去って15分後に、ふらふらと校長室から出てきた。
「島袋さん、体調がすぐれないようなら保健室で休んでから帰りなさい」
「はい。神宮寺先生、そうします」
神宮寺桃子はどきどきしながら島袋琉が廊下を歩いていく後ろ姿を離れて見送っていた。島袋琉が隆史と関係して処女を喪失したと神宮寺桃子は思い込んでいた。

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