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媚薬の罠
官能リレー小説 - レイプ

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媚薬の罠 478

何も言わずにソファーに座りうつむいている島袋琉に、隆史はそう言って「会いに来たのは、あやまりに来ただけだ。俺があやまってもアルベール・レノは戻ってこないのはわかってるが、あやまっておきたかった」
隆史はそう言ったあと、席から立ち上がり、校長室から出て行こうとした。
「待てよ、おっさ……檜垣隆史、原液があれば、アメリカの研究所で解毒薬ができる前に、作って配れるってことなんだよな?」
「そうだ。でも、原液はきみにアルベール・レノが残したプレゼントだから」
「檜垣隆史、原液はくれてやる。アルベールの情報をどうやって手に入れたか俺に教えろ」
「徐麗花ときみは学園の食堂とカジノで会っているだろう。彼女の組織の情報網で、俺はアルベール・レノについて調べてもらった。きみが3億ほどの貯金と廃工場の建物と敷地をアルベール・レノから譲渡されていることがついでにわかって、原液は廃工場に隠されていると予想した。じゃあな」
隆史は質問に答えると、島袋琉を残して校長室から立ち去った。
廊下で神宮寺桃子が面談予定の1時間を少し過ぎているので隆史が出てくるのを待っていた。
「悪い、桃子、あともう少しだけ部屋を貸してくれないか?」
「隆史様がこの学園のオーナーですから、私はかまいませんが」
「うん、島袋琉が部屋から出てくるまで、な」
隆史がそう言ったので、島袋琉のことが心配になった神宮寺桃子だったが、校長室で隆史が島袋琉に何をしたのかは聞けずに「……わかりました」と言った。
神宮寺桃子は育ての親の「ばあちゃん」こと、神宮寺香久夜からも檜垣家の子作りの儀式についても、それを廃止したい隆史の父親の檜垣雅樹が学園の設立で折り合いをつけた話も聞いている。
神宮寺桃子は隆史の愛人になるのをあきらめて、後輩で自分のことを熱心に慕ってくれる泰造と結婚したのだった。
嫉妬というほどではないけれど、島袋琉と面談したいと言われた時、神宮寺桃子は少し複雑な気持ちになってしまった。
結婚したけれど、今でも隆史のファンのつもりでいるので、隆史が学園の女子生徒の中でもかなり人気がある、男子の制服を着た男装の美少女でなく、隆史が選んだのが女性教員や見た目が地味な普通な感じの女子生徒だったら、不機嫌な態度になってしまったかもしれないと神宮寺桃子は思ったのだった。
神宮寺桃子がそんやモヤモヤした気持ちなのも隆史は気づかず、隆史はアルベール・レノの裏事情を島袋琉にあえて話す必要があったのか隆史なりに悩んでいた。
学園の校舎を出て隆史は徐麗花に電話をかけた。
原液は瑠々が解毒薬の分析できるように渡したので無理に手に入れなくても大丈夫になったこと。
島袋琉にアルベール・レノの裏事情を伝えてしまったこと。
徐麗花からアルベール・レノの情報をもらったことを島袋琉に同情して話してしまったこと。
もう少し早く隆史が解毒薬を作っていれば、アルベール・レノはトラブルに巻き込まれながったかもしれないと島袋琉に謝罪したこと。
これらを聞いた徐麗花は「隆史くん、やれることは全部やったのなら、後悔するのは時間の無駄。どうにもならないことは誰にでもあるわ」と隆史に少しだけ厳しいことを言った。
(アメリカの瑠々ちゃんの上司は今頃、上機嫌で祝杯を上げてるかもしれないわね。予想以上の成果だったから。ドラッグ密売人たちの困った顔が目に浮かぶわ)

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