PiPi's World 投稿小説

媚薬の罠
官能リレー小説 - レイプ

の最初へ
 468
 470
の最後へ

媚薬の罠 470

足早に歩く人ではなく、ゆっくり立ち止まったり、待ち合わせで動かない人に声をかけると良いと勧誘のコツを聞いていた志織は、初めての勧誘で男性に声をかけられず、女性に声をかけていた。
3時間ほど続けていて、逆にナンパ目的の男性から声をかけられた。志織はチャンスと思い「宗教に興味はございますか?」と言った途端にナンパしてきた男性はチッと舌打ちして志織から背を向けて足早に離れていった。
倉持志織は疲労感もあり、その場でため息をついてうつむいた。
そこに声をかけたのが檜垣隆史だった。
「なんか疲れてるみたいだけど大丈夫か?」
「あ……はい。お気づかいありがとうございます」
「ならいいけど。少しファミレスにでも行って休憩するか?」
倉持志織は隆史を同じ天満教の信者だと思った。
ファミレスに行って隆史に何がいいかと聞かれ、倉持志織はアイスコーヒーと答えた。
隆史はアイスコーヒーとコカ・コーラを注文した。
「今日みたいに日射しが強い日にあんな場所にいたら疲れる。もっと日陰になるところにいないと」
「アドバイスありがとうございます」
どうやら、志織が勧誘しているのを遠目からしばらくながめていたらしい。
倉持志織はナンパされたが宗教に興味があるか質問した途端に男性が舌打ちして離れていった話を隆史にした。
「なるほど、それでずっと同じ場所にいたのか」
それを聞いて倉持志織は檜垣隆史が同じ天満教の信者ではないことに気づいた。
「ああ、どうしましょう。私、戻らないと」
てっきり休憩に誘われたものと思ってファミレスに来てしまったが、そうではないとわかって倉持志織がそう言うと「俺が話を聞いてやる。それならさぼりにならないだろう」と隆史は言った。
「宗教に興味をお持ちなのですか?」
「ひとりで駅前に女の子を置いてきぼりにして、倒れそうなぐらい疲れてもほったらかしなことには、興味はあるね」
倉持志織は休憩しないで一生懸命、まじめに勧誘していた。
「夕方6時になったら、交代の予定なんです」
「そのあいだにきみが倒れても、その宗教の仲間は何も気がつかないってことか?」
「たぶん、二時間おきぐらいにどこかでさぼっていないか、誰か監視ではないですけど、様子を見ていると思います」
持ち場を私用で離れる場合には、天満教の事務所に連絡を入れる規則になっている。また、信者になりたい人を見つけたら、やはり事務所に連絡して連れて行ってもいいか確認することになっている。
「話を聞いてくれる人を見つけたら、近くの信者の人に連絡してふたりで話を聞いてもらうことになっているのですが、お呼びしても良いでしょうか?」
「うん。ちょっと言いたいことがあるから、呼んでくれ」
ひとりで話をするよりふたりで勧誘するほうが、相手に話しかけ続けるには都合がいい。また、勧誘されてイライラした人が、相手がひとりだと調子に乗って「時間のムダだ、どうしてくれるんだよ!」と怒り出すこともあると倉持志織は聞いていた。
やって来たのは、中年のぽっちゃりとした厚化粧の女性だった。
さっそく倉持志織の隣に着席して、勧誘用のパンフレットをカバンからテーブルに並べ出す。
「おばちゃん、それは手荷物になるからしまっておいて。俺は受け取らないから」
「でも、お帰りになられてからゆっくりお読みになられると、神の教えがいかにすばらしいか理解するきっかけになるかもしれませんから、どうぞ」
隆史は「やれやれだな」とため息をついて言うと倉持志織に「パンフレットを受け取るかどうかで、勧誘しやすいか確認してるんだぜ」と隆史は教えた。

SNSでこの小説を紹介

レイプの他のリレー小説

こちらから小説を探す