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媚薬の罠
官能リレー小説 - レイプ

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媚薬の罠 465

「ange はフランス語で天使って意味だから、成分だけじゃなく、名前も似ている。アルベール・レノはフランスで〈天使の涙〉の研究と製造を続けたってことだな」
「島袋琉もドラッグの研究と製造にたずさわっていたということでしょうか?」
「どうだろうな、2年前に同棲していたけれど、アルベール・レノが帰国したのは10年前の話で、島袋琉と暮らしていた時に研究・製造していたら現行犯でフランス警察が身柄をおさえられたはずだからな。2年前はアルベール・レノはドラッグ製造から手を引いていたんだと思う」
「島袋琉、アルベール・レノ、どちらも天満教の信者リストには記録がありません」
「北川天はアルベール・レノと〈天使の涙〉の製造方法については、とくに信者には隠蔽したかったはずだ」

山崎瑠々が到着したのは動画が清心女性サポートセンターに送られてきてから2時間半後だった。
「はじめまして、山崎瑠々です」
隆史は瑠々に倉持志織と本条恵美を紹介した。
「アメリカで日本を経由してフランスのドラッグが使われたというのは、流れがちがうかもしれない」
隆史は倉持志織の同意を得てから、瑠々に天満教のイニシエーションの儀式用のドラッグとして〈天使の涙〉が使われていたことや教祖の北川天がドラッグを使って女性信者をレイプしていたことを話して聞かせた。
「私はフランスの〈アーンジュ〉とその治療薬の開発をしていたのですが、亡くなったナタリー・クリスティーがドラッグを使用した時期に日本に滞在していたので、ナタリー・クリスティーがどうやってドラッグを使用することになったのか、現在の日本でフランスの〈アーンジュ〉が治療されている状況なとの調査のためにアメリカの研究所から出向してきました」
「瑠々、アメリカで〈天使の涙〉の解毒薬は開発されてないのか?」
「症例が少ないのとフランス政府は〈アーンジュ〉というドラッグの存在を否定していて、治療薬の開発はうまく進められていないの」
「山崎さん、日本で〈天使の涙〉を使用して儀式を行っていた宗教団体があったとアメリカで公表することは考えていますか?」
瑠々は「いいえ」と答えた。
「日本では現在〈アーンジュ〉の被害者は確認できなかったと報告して、アメリカに帰るつもりだったので。私は隆史くんの存在や治療に関係していることを、アメリカには知られたくないんです」
「そういうことならば、天満教としては全面的に協力させていただきます。〈天使の涙〉を天満教としては回収を行っていて、儀式は危険なので行わないように警告しています。隆史様が解毒薬の材料になるからおっしゃるので破棄しておりませんが、もしも教団に〈天使の涙〉の存在についてたずねられたら、そんなものはありませんと否定します」
「教祖の北川天が失踪したことで、天満教は解散したということになってますからね」
本条恵美がそう言った。
「正確には、北川天を崇拝する人たちと、隆史様を崇拝する新しい団体に分離したという状況です」
「志織、前から言ってるけど、俺は教祖にはならないぞ」
隆史はしかたないと言う感じで、瑠々に倉持志織と本条恵美も、自分の愛人であることを話した。
「隆史くんとのセックスはすばらしいっていう教えの宗教だったら、私も信者だと思います」
「瑠々までそんなことを」
「でも、ロリコンという噂やメイドさん好きという噂があるから、隆史くんは教祖様って感じではないかも」
瑠々がそう言って隆史ににやりと笑った。
「たしかに隆史さん、メイドさんが大好きです」
本条恵美が真顔の淡々とした口調で、湯治場でメイドカフェごっこをした時のことを暴露した。
「隆史様がメイド好きなのは知りませんでした。ロリコンのほうは、言われてみると星野舞さんのこともありますから、そんな気も」
隆史が〈天使の涙〉の感情の希薄化で無気力になりかけていた星野舞という信者の少女を治療した話を瑠々は「そんなことができるの?」と瞬きを繰り返し驚きながら聞いていた。
「ドラッグの快感よりも強い快感を脳に与えることで、感情や気力が戻ると隆史様はおっしゃっていましたが、私には奇蹟のようにしか思えません」
「奇蹟じゃない。それに解毒薬があればそんなことしなくてもちゃんと回復するから」
高校生の時にドラッグを使われてレイプされたあと隆史が「クリームパン味」の解毒薬を作ってくれた話を瑠々はふたりに話して聞かせた。
「ああ、それで星野舞さんの話を聞いて、隆史様は治療なさることにしたのですね」
倉持志織が瑠々の話を感動して聞いていた。そして納得したようにそう言った。

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