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媚薬の罠
官能リレー小説 - レイプ

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媚薬の罠 458

「組長、こいつのマンションの部屋をガサ入れするけど、いいかな?」
「かまわない。マンションの部屋の持ち主は私だからね。檜垣くんに合鍵をあげよう。斉藤君、私の車の鍵と一緒についている鍵を檜垣君に」
「使ったあと鍵はどうすればいい?」
「返しに来てくれるのかな?」
「川に捨てておくよ。鍵は変えておいて」
隆史はそう言いながら、原田義孝の部屋の顔を受け取った。
「じゃあ、俺たちは帰る。またな、組長」
隆史は恵美の運転するレンタカーの助手席に乗ってから、しばらくして「あっ、しまった」と言った。
黒岩組長の催眠暗示を解除するのを忘れたらしい。
「でも、今、あの事務所は痴話喧嘩の真っ最中だろうから、戻りたくないな。もし、会うことがあったら解くことにするよ」
痴話喧嘩というよりも折檻、拷問の方が近いと恵美は思ったが、ヤクザの事務所に戻りたくないという気分は一緒だったので「気をつけて下さいね、いろんな意味で」と恵美は運転しながら隆史に言った。

新築の家を抵当に入れて作った2260万を原田義孝が、琉の口座に振り込んだら、連絡があると思っていた西澤久美子は、原田義孝と連絡が取れなくなったので、不安に苛まれていた。
原田義孝がトラブルで連絡が取れなくなったとは、西澤久美子は考えられなくなっていた。
(お金、騙し取られちゃった)
3年間の借金の返済期限までに2260万を払い切らなければ、家を業者に差し押さえられてしまう。
かといって夫に打ち明けることも、西澤久美子はできなかった。
夫に開き直って事情を打ち明けて、倉持志織のサポートセンターに相談していれば、薬物の影響を受けた体も治療でき、離婚しても、泥沼の状況から抜け出せたかもしれない。また宗教にはまっていれば、これば信心へと導く神の試練だったと考えることもできたかもしれない。
琉にお金は返して欲しい、レイプされたことを警察に被害届を出すと強気で交渉していれば、琉は金を返してやったかもしれない。
援助交際をするにしても、他の援助交際をしている女性と関わりがあれば〈パンドラ〉の援助交際グループとつながり、隆史の解毒薬で体の治療できたかもしれない。
徐麗花の闇カジノに行く方法を闇サイトで琉のように見つけられていれば、2260万円の借金は期限までに払えたかもしれない。
結局、西澤久美子は、またひとりで援助交際を始めた。
躁鬱の躁のときは援助交際をして、鬱のときは食べたものも吐いてしまったりしながら、家にこもっていた。
本当に追い詰められたとき、藁にもすがる思いで原田義孝に頼ったが、それも失って、誰かを頼る気持ちを絶望して見失ってしまった。
援助交際で出会った客にあれこれ打ち明けていれば西澤久美子に同情して貢ぐ客や、惚れてくれて八神渉のように一生の伴侶になる男性との恋愛もあり得たかもしれなかったが、西澤久美子は他人への不信感から、それもしなかった。
援助交際グループを作り、仕切るのは自分よりも従いやすい者に任せて利益を得た中島玲香は、自分が援助交際するよりも利益を得る工夫をしていたが、西澤久美子はできれば援助交際をしていることを他の女性に隠そうと考えるだけだった。
琉と関わるのも怯えて〈天使の涙〉の原液を再投与も受けず禁断症状を抱えていた。星野舞のように、必死にドラッグを手に入れようともしなかった。
我慢すればと考えるだけで、どれだけ自分の体がすでにドラッグに依存しているか想像しなかった。
島袋琉は2千万円の振り込みを確認したが、琉から西澤久美子に関わることを避けた。
2千万円もの大金を家を抵当に入れて用意しろとは島袋琉から催促すれば、脅迫になることとわかっていた。だから返せと言われたら、琉は返していたはずで〈天使の涙〉の原液を注射するのに請求する具体的な金額を琉は西澤久美子に言わなかった。

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