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媚薬の罠
官能リレー小説 - レイプ

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媚薬の罠 437

島袋家は檜垣家の分家である。
檜垣家の庇護を受けている谷崎家とはちがい、島袋家は暖簾分けを受けて独立した分家で、血のつながりはないと伝えられている。
実際は檜垣家の後継者を産ませるために、沢山の女性たちを発情した獣のような当主が犯し、産まれた後継者となる資質を持つ子だけが次の当主として檜垣家を継いできた。
当主に犯されてほとんどの女性は孕むことなく、壊れてしまうのだが、孕まなくても壊れることを免れた女性は、役目を終えて報酬を受け取る。
島袋家は、薬作りの秘伝のうちのいくつかを譲り受けることを報酬として望んだ。そして薬作りを生業としたのである。
島袋琉の毒物に耐性を持つ体質は役目を終えた女性が、檜垣の血を継いでいる子を連れ帰り、島袋家に体質が継がれたものと思われる。
檜垣家の秘伝の下剤と島袋家の秘伝の下剤は、同じ製法が伝えられている。
隔世遺伝でまれに琉のような耐性の強い子が生まれると、島袋家の後継者とされてきた。
檜垣家の毒への耐性同様に、知的障害等の障害が遺伝することもある。
おそらく檜垣家の当主の子を産んだが、その産まれた子が檜垣家の当主にはふさわしくないと殺害されてしまうのを、島袋家で跡継ぎとすると連れ帰ったのだろう。
島袋家は檜垣家ほどではないがそれなりに財を築いた時代もあったが、時代がすぎて生業は失われた。ただし、島袋家の後継者には檜垣家の当主の毒への耐性と島袋家の薬作りの知識が受け継がれてきた。
琉が4歳の頃にヒメハブに咬まれた。
ヒメハブは体色は褐色で、暗褐色の角張った斑紋が入る。瞳孔の周りにはマムシと同じく黒色の帯が入る。ハブよりもマムシに近い見た目をしており、奄美大島では俗にマムシと呼ばれることもある。
本種の毒は非常に弱く、ハブに比べて量も少ないため、咬まれた際の症状も軽い腫れや吐き気、めまいが起こる程度で死亡例も無く、ハブ咬傷のような組織融解による大規模な組織損傷もまず見られない。また動きが非常に鈍いことから、咬傷事故自体がかなり少ない。
また動きは不活発で、落ち葉や倒木の下でじっとしていることが多い。動作が鈍いヒメハブを沖縄では「ニーブヤァー」(ねぼけ)と呼ぶ。
4歳の琉がヒメハブに脚を咬まれたが、そのままきゃっきゃとはしゃいで、捕まえたヒメハブを振り回したりして遊んでいて、それを見つけた祖父がヒメハブを取り上げると怒って泣いた。
吐き気なども琉は起こす様子もなかったので、島袋家の後継者だと祖母は理解した。
琉の両親はすでに琉が1歳の頃に他界しており、沖縄で一人で暮らしていた祖母が琉を引き取っていたのである。
琉の祖母は「ユタ」と呼ばれる巫女であった。
島袋キヨは琉に「ユタ」を継がせて自分が亡くなっても生きていけるようにするつもりでいたが、4歳にして島袋家の後継者の資質を隔世遺伝で授かった琉を、しきたりに従い修行の旅に出した。
15歳の琉がフランスのパリでふらふら一人旅をしていたのはこうした事情による。
〈天使の涙〉の使い道として、幻覚の果てにお告げを授かるというものがあり、琉はアルベールのもとへ訪ねて行った。
なぜ、島袋キヨがアルベールの所在を琉に教えることができたのかは、アルベールや琉にも理解できなかった。
宗教団体の教祖の北川天がアルベールがフランスにいることを島袋キヨの師匠に話したのではないか、とふたりで話していたが、その師匠や島袋キヨはアルベールと同棲し始めた頃に亡くなっている。
琉は「ユタ」の予知で所在を知ったのかも、とアルベールが言うとふふんと鼻で笑った。

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